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朝鮮戦争―金日成とマッカーサーの陰謀 (文春文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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   アメリカの国立公文書館にはアメリカが1950年に朝鮮戦争に介入した際、個々の戦場や一時占領した北朝鮮地域の各機関から奪ってきた文書約160万ページが収蔵されている。これらの資料は、すべて情報公開法によって一般に公開されている。本書は、著者がこれらの文書すべてを2年8か月かけて通覧し、それによって朝鮮戦争の真の姿を明らかにしたものである。
   金日成の経歴が虚飾に彩られたものであることは現在すでに知られるところだが、本書は「金日成」なるカリスマが太平洋戦争後、「朝鮮の解放」のために北朝鮮を占領していたソ連軍によってつくられ、将軍とされるまでの筋道、朝鮮民主主義人民共和国という国家が立国されるまでの過程、さらに北朝鮮による明らかな南進によって半島での戦端が開かれるまでの経緯が克明に描かれている。それは時にはガリ版刷りの文書によって明らかにされたものもあり、暗号文書を解読したものもある。著者の史料発見力の豊かさに驚かされることもしばしばである。
   一方、アメリカは南進に向けた金日成の動きを熟知していながら知らぬ顔を決め込み、あえて先制攻撃の機会を北朝鮮に与えた。それにより、アメリカ議会と国連に反共の立場を明確にさせるためである。ただし、それにより朝鮮半島の人民と国土は戦乱に巻き込まれ、半島の統一と平和は今に至っても実現していない。
   今日北朝鮮をめぐる国際状況は非常に切迫している。そこには、北朝鮮という国がどのようにしてつくられたかということが大きな要因としてからんでいることは疑いない。本書は、その立国の謎を解くための貴重な鍵である。―2003年8月(杉本治人)
ものすごい労作 ★★★★★
おどろくべき量の調査。徹底した実証主義。尊敬すべき仕事をしたジャーナリスト。
すばらしい著作です。もっともっと幅広くよまれるべきとおもいます。
高い評価をうけていますが、北朝鮮問題がおおきくとりあげられている今こそよみなおす
べきとおもいます。
しかし、しらべればしらべるほど、北朝鮮という国はなになのかとおもってきます。
ソ連がでっちあげた嘘で塗り固めた金日成将軍。ソ連の崩壊とともにみすてられた
極東の同盟国。中国なしではやっていけない国。
そして今(2007年)は、自国の産業を育てようともせず、国際強調も拒否。核で恐喝
して人道援助物資とか名前をなんかわかんなくして、ただで貢がさせようとしている国。
日本にとっては、拉致問題とミサイルがなければ、無理してかかわらなくて
もなにも困らない国。
なんなのかこれは?本書をよんで歴史を勉強してみましょう。
はなっから国という理念とは全然関係なくつくられた集団だということがわかります。
あまりのインチキさかげんに読んでるうちに怒りを通り越してスサんできます。
北朝鮮側史料を通して明らかになってきた朝鮮戦争の実態 ★★★★☆
タイトルに「金日成とマッカーサーの陰謀」とあるので、金日成とマッカーサーが共謀して朝鮮戦争を企てたような印象を持ってしまうが、そのようなことが本書で証明されているわけではない。したがって、本書にこのようなタイトルを付けたことに対しては無理があると言うしかないだろう。しかし、アメリカが朝鮮戦争中に奪ってきた、国立公文書館が所蔵する、情報公開法によって明らかにされた文書を、著者が三年近くに渡り通覧した上で本書を書き上げたことについては敬意を表したい。さらに検証を加える部分が多々あるにせよ、「朝鮮戦争はアメリカと韓国による侵略戦争である」と言う北朝鮮側の言い分に無理があると言うことが、本書によって明らかにされたことだけは間違いない。
金日成ニセモノ説はトンデモ ★☆☆☆☆
この本の主張する「金日成ニセモノ説」はトンデモであって、すでに完全に否定されている。そのような主張をする「学者」が韓国にいるのは事実だが、南京大虐殺否定論と同じような扱いしかうけていない。日本のいわゆる朝鮮研究者(重村など)もはっきりいってトンデモである。池明観氏が執筆していた『韓国からの通信』を「安江良介の執筆」などと中傷し、謝罪もしていない人物である。
日本のいわゆる「北朝鮮本」の大部分は、この手の人々によって書かれているのだ。
とりあえず開戦時の北朝鮮軍の動向把握には役立つ一冊 ★★★★★
共産主義の洗礼を受けた人は堅持組にしろ、元「赤旗」記者の著者のような転向組にしろ、やたら「陰謀説」を叫ぶ癖がある。左翼病が治り切らないようだ。「陰謀史観」では歴史は解明できないと思う。重村先生のような客観的な態度で望んで欲しい。植民地時代に「金日成」を名乗って活動する抗日ゲリラが複数存在し、最終的に北を掌握する金成柱もその一人であることは韓国の学者や重村先生が実証済み。「米国保守派の陰謀」は確かに動きはあっただろうが、分断ドイツやインドシナ等にも言えることだろうし、マッカーサーを解任したトルーマンのような不拡大を貫いた人物もいる。一方米国の大量の資料を狩猟して得た北朝鮮部隊の開戦当初の動向を丁寧に調査してあり、北朝鮮先制攻撃説をしっかりと裏付ける資料を集めて堅実に分析する。これこそが客観的な態度というべきだろう。根拠のない「陰謀説」が散見されるが「客観的」に扱えば、読んで損はしない一冊。
陰謀史観トンデモ本 ★☆☆☆☆
この本は、まともな歴史書とは到底いえず、単なる極右反共本である。

この本は、「金日成は偽者だった」説という、すでに完全に否定された反共宣伝に頼っている。金日成が中国東北地域で抗日ゲリラを指導した本物の抗日英雄だったことは、すでに多くの資料によって裏付けられている。和田春樹『金日成と満州抗日戦争』(平凡社)がこのことを詳しく解明している。

また、著者は、金日成の「陰謀」なるものを言い立てるが、南側政府もまた武力による「北進統一」を目指していたことには触れない。分断された南北が軍事的に対立し、戦争が不可避だったことを無視し、金日成を一方的に非難するのは冷戦時代の反共史観にほかならず、韓国ではもはや克服された時代遅れの史観である。このような破綻した極右史!!宣伝して南北和解に敵対する「共産党員」とは何なのだろうか。