フランコの時代
★★☆☆☆
 『スペイン断章−歴史の感興』(岩波新書,1979年)と、『情熱の行方−スペインに在りて』(岩波新書,1982年)の2冊を、『スペイン断章』というタイトルのもと1冊にまとめ、文庫化、上下巻で刊行したもの。
 本書『スペイン断章 下 情熱の行方』は、岩波新書版『情熱の行方−スペインに在りて』をそのまま文庫化したものということになる。
 内容は、スペインでの生活や見聞をパラパラと書き綴ったもの。下巻では、どちらかというとフランコ時代の話が多い。共和国側で戦った人たちの記憶、フランコの死のもたらしたもの、バスクの問題など。
 しかし、面白さというものの感じられない本であった。文章がつまらないし、内容にも惹き付けられるものがない。
 どこを楽しめば良いのだろうか。