エンタープライズ号の活躍を楽しみましょう。
★★★★★
ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX」やスピルバーグの「未知との遭遇[ファイナルカット版] デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]」が火付け役となって、宇宙を舞台にした映画が多く製作された時期がありました。「スタートレック」はその中で生まれた作品と記憶しています。といっても、元は「スターウォーズ」以前のTVドラマシリーズで、先駆者とも言えるかもしれません。スタートレックは、一定のファンを掴み、息の長いシリーズ作品となったのは、古典的なSFを上手にリメイクしたことにあると見ていて思いました。エンタープライズ号は、宇宙空間を航海する戦艦です。アメリカが地球に置き換わり、地球を守るために侵略者を撃退する役目です。基本は、地球対敵対的宇宙人、あるいは地球に背いた反逆者という構図がはっきりしています。それ以外、余計なものが余りありません。スタートレック2は、いわば海賊との戦いでしょうか。エンタープライズ号の内部が主な舞台で、敵艦を見事にやっつけてくれる勇敢な人たちの物語となっています。安心してみていられる作品です。エンタープライズ号の活躍を楽しみましょう。
連邦宇宙船同士の対決が見られる
★★★★☆
TOSの1エピソード「宇宙の帝王」("Space Seed")に登場した悪役カーン・ノニエン・シンが再登場するエピソード。
「宇宙の帝王」を見ていなくても、とりあえずカーンが遺伝子操作で強化された人で、昔、独裁者をやってて、宇宙に追放されて漂流していたけどカーク船長に助けられて、そこでまた支配しようとして失敗してまた追放さちゃった、という一連の流れをさりげなく会話で説明してくれているので、初めて見る分でも問題ないと思います。
後にTOS映画においてキーフレーズの一つとなる「コバヤシマル・テスト」など、今後のシリーズを見ていく上では抑えておきたいポイントが登場します。
何より見所なのは我らがエンタープライズ号が同じ連邦宇宙船であるリライアント号と対決するシーンでしょう。TOSにも連邦宇宙船同士が戦闘を行うというシチュエーション自体はありましたが、具体的に戦闘の模様が映像化されたのはこれが初めて。互いに姿が見えない状態でのカークとカーンの駆け引きが映画を盛り上げます。
ちょっと残念だったのはカーンがTV版と比べると、ただの復讐鬼になっていて彼の持つカリスマ性がいささか翳っていたところ。やはり彼よりも主人公のカークたちに時間を割かねばならないという時間的制約があったのかもしれないが、彼を見たことのない人たちにとっても、もう少し厚みのあるキャラ作りをしてもらいたかったと思うところもあります。
前作と比べるとかなりスケールダウンした感じになりましたが、そのかわり単純に楽しめる作品としてお勧めできるものだと思います。
よくも悪くもコンパクト
★★★★★
TVシリーズの延長版なのですが、良くも悪くもコンパクトにまとまっていてスリリングです。超大作ほどの圧巻的におされるテーマは少ないですが、戦闘シーンから人間ドラマまで本当によくまとまった作品だと感じております。カーン役の俳優さんが同じキャストで出演されているのも、うれしい特典です。
シリーズのなかでは「6」「4」と並ぶくらいに大好きです。でもスタートレックまったく未経験?の方だと「3人のトリオ」のやりとりがわからないかもしれません。
それはそれで楽しめると思いますが。とにかく傑作です。
旧版の声優音声を採用
★★★★★
所謂1500円シリーズには、特典ディスク・オーディオコメンタリがありません。
また一昨年〜昨年と発売されたアルティメット版と比べると、未公開・カットシーンの
追加もありません。おそらく旧廉価版をそのままプレスしたのでしょう。
ただこのディスクがただの廉価版で終わらないのは、TV日本語吹き替え版からのファンには
嬉しい特典があるからに他なりません。
2〜6すべてミスター・カトーを富山敬さん、チェコフを曽我部和恭さんがあてています。
(富山氏吹き替え時にカットされていた部分のみ、代役氏が担当)
特に20年前に収録された音声と言うことで、矢島正明さん(カーク)や納谷悟郎さん
(サレック)大木民夫さん(カーン)の声にハリがあります。「カーン!」と絶叫する
カークの声は、こちらの旧音声の目玉の一つと言っても過言ではないでしょう。