バリシニコフのテクニックを見るためだけなら
★★☆☆☆
ずっと以前にテレビ放映されたものと同じ収録源だと思います。
演出がヨーロッパ系のバレエ団とかなり違うので、違和感を持ちました。一言で言うと、エキゾチシズムを感じません。作曲家としてのミンクスはそんなに評価の高い人ではありませんが、それでも音楽にはスペインという国のエキゾチシズムや独特の哀愁を漂わせていると思うのです。それが舞台を見るとパステルカラーのひらひらしたもので、どうにもしっくりしないものを感じました。騎士ドン・キホーテの登場場面を全部カットし、物語の舞台をトスカーナあたりに変えちゃえば、この脳天気な演出でも許せるのに・・・
出演者のテクニックとしては、バリシニコフだけは上手いです。さすが!!!これだけ見ていてもそれなりに楽しい。でも、共演者は所詮こんなものかな〜と感じました。観客席が沸くほどのものではないと思います。(バリシニコフがABTでみんなもっと上手くならなければだめだ・・・と言ったと何かで読みましたが、そのとおりです。)
今となってはバリシニコフの出演するDVDはこのABTのドンキくらいしか出回っていませんが、バリシニコフ自身はテクニックだけの人では決してなく、もっと複雑な内因表現も出来る踊り手だったと思います。映画「白夜ーホワイトナイツ」の冒頭に一瞬だけ出てくるペトルーシュカこそが、バリシニコフの真骨頂と思っています。
子供の頃一番よく見たバレエ!!
★★★★★
十数年前、テレビ放送したものをビデオに録画して、散々見たのがこのバリシニコフのドンキでした。
バジルよりエスパーダの方が背も高いしかっこいいと思ったり(苦笑)、キトリとバジルのラブシーンとか、バジルの狂言自殺のシーンとか、みんなのステップを真似る愛らしいサンチョなど、まだ小学校低学年だったにもかかわらずとても楽しめました。
大人になった今、改めて見直しても、衣装、舞台装置、役の解釈の仕方、DVDとわかっていても観客にまじってブラボーコールをつい送りそうになるくらいのダンサーたちの踊りの素晴らしさ、文句のつけどころがありません。このドンキがDVD化されて本当に嬉しいです。
本当に、年齢を選ばず、バレエに知識が長い人もそうでない人にも是非お薦めな作品です。
バリシニコフを見るために購入するとよいでしょう
★★★★☆
他レビューでもある通り、ジプシーダンスなどかなりカットされている部分があります。
しかしストーリー展開は非常によく、あまり気になりません。
バリシニコフはチャーミングかつ大胆な演技で魅了されます。シンシア・ハーヴェイは1幕がよいです。個人的にはもう少し背中の柔らかいダンサーが好みですが綺麗です。回転技が弱いのでしょうか?コールドはあまり揃っていないように感じます。
衣装は豪華で見ごたえがあり、音も綺麗。90分なのでちょっと見たいときに非常によい作品です。
sexyでコミカルでそして優雅なミーシャ
★★★★★
1幕2幕とがらりと変わり、3幕ではノーブルな雰囲気のミーシャ。
白タイツがこれほど似合うダンサーはいないでしょう。
パ・ド・ドゥーでは、シンシアの回転が足りないところをさりげなくカバーしたり、
最後に回転がぴたっと決まったときには、耳元で「good!」とささやいたり、
細かいところを見るのも楽しみです。何回見ても飽きの来ない名作です!
ミーシャファンでない人も、見たらきっと、とりこです・・・。
あとアムールの シェリル・イェーガーがキュートで、とってもすてき。
最高のドンキ
★★★★★
ドンキ・ホーテは大好きな演目でDVDでも実際のステージでも沢山見てきました。でも、いまだにこのABT版ドンキを抜くものに出会えません。ミーシャのテクニックは神業ものなのはいうまでもないのですが、全体の構成もタイトにしまってあっという間に全幕見終わります。バレエファンだけでなくダンスの好きな方みんなに見ていただきたい一枚です。