コロンビア・レコードに残された音源を徹底的に洗いなおした本セットは、ボールルームとミレニアムの全貌をこれまでで最もよくとらえたボックスセットだ。この3枚組セットの3時間近くにおよぶ目もくらむような音楽は、カート・ベッチャーとキース・オルセンによって生みだされた。ふたりは1965年から68年頃のあいだ、驚くほど独創的な音風景とハーモニーのアレンジによって、音楽のジャンルの限界を押し広げ、ソフト・ロックとサイケデリアが溶けあった完璧なサウンドを作りだした。ボールルームとミレニアムのメンバーの全面的な協力を得て作り上げた本セットは、オリジナル盤のアナログ・マスターテープの音をリスナーの耳にじかに届けてくれる。そして、ボールルームのアルバムを完全収録しているのに加え、ボールルームの未発表トラック、ミレニアムの不朽のアルバム『Begin』、ミレニアムのトラックの別バージョンとシングル・ミックスのみならず、バンドメンバーのインタビュー、秘蔵の貴重な写真も収録している。この膨大な62曲のうち、なんと22曲が未発表曲だ。2001年リリース。