アシュレイ・ジャドとモーガン・フリーマン、『コレクター』の主演コンビが再び共演を果たした軍事法廷サスペンス。有能な女性弁護士クレア（アシュレイ・ジャド）の夫（ジム・カヴィーゼル）が、突然逮捕された。元海兵隊の彼は、1988年にエル・サルバドルで9人の市民を殺害し、以来ずっと逃亡を続けていたのだという。クレアは最愛の夫のために弁護を申し出るが…。
   モーガン・フリーマンは、軍隊という特殊空間内での裁判にとまどうヒロインの助っ人となるアル中弁護士役で、彼が登場すると俄然画面が引き締まるのは、やはり名優の貫禄か。多分にウェルメイドな仕上がりで、夫を信じるか信じないかで困惑する妻の心境が、スリリングな展開をさらなるものにしてくれている。監督は、やはり法廷劇の秀作『真実の行方』のカール・フランクリン。（的田也寸志）