言うなれば、発想や感性、雰囲気を感じる為のアニメーションです。

明確なストーリーを求める方には向かないでしょう。

#4田中達之/陶人キット、#5森本晃司/次元爆弾、の2点は秀逸です、すばらしい。

脳に鳥肌が立ちます(？)

個人的に#1〜#3の作品は普通です。

前作よりも柔軟な作品が多く、おもしろくなっています。
5作品中2作品がストーリー描写があまりないので、きっちりとしたオチを求めたりストーリーにこだわる人の中には苦手という方もいるだろうな、とは思います。けれどきっちりと説明されていないぶん、自分であれこれ想像する隙があるので楽しいです。こういうストーリーをつくりたい、ではなく、こういう雰囲気シーンを作りたい、で製作が進められた印象を受けます。こういう楽しみ方もあっていいかなと。

なによりも色紙などをちぎって撮影したという「わんわ」が子供視点の世界をとてもよく表現していてすばらしいです。子供特有の恐怖感や悲しみがありありと伝わってきます。
私は劇場で見たのですが、この作品見たさにDVDの購入を決めました。あともう一度「ソフトクリームのてんぷら」聞きたさに。

☆四つなのは「MOON DRIVE」が映像と音声、それぞれはすばらしいはずなのに、食い合わせ悪い感がすごくしたので。

映像と雰囲気で楽しめるかたは買って損しないと思います。

映像は素晴らしいの一言。各々すごい個性と才能を感じる
が、ストーリーをハナから理解させる気ねーだろっ！っていう作品も多々
アートとして見る分にはいいが、物語としてみようとすると楽しめないと思う
これらの世界観を生かしたストーリーの濃いアニメーションが見てみたい

本作に参加している数名の監督らの、NHKで放送していた
アニクリ*15では1分間の「制約」の中でキレイな納まりがあった。

そんなアニクリ*15の参加者のいる「制約ゼロ」の本作はというと…

とにかく酷い。

残念ながら、この言葉に尽きる。
乏しい演出。未熟な物語。一部場違いな配役。そしてなにより後味の悪いオチ。

演出系の監督が一人も居らず、全作品が均しく脳内の映像だけに先走り、
世界観を構築して坩堝に嵌ってしまった、というパターンではないだろうか？

さてその映像は、素晴らしい……ように見えるが、いずれも均等過ぎるほどに
力を入れてしまい、バランス配分が悪く、どれも単調で一分で飽きる。
いわゆる「作画ヲタ」向けの、しかもその中でも、どこかで見覚えのある技術、
既視感の激しい使いまわし・焼き直しでは流石に「Genius」とは呼び難い。

集団創作の上で過去にTVなどのアニメーションに関わっていた彼らの活躍は
いずれも「制約」の中でこそ、新しさ、輝き、魅力などの突出したモノ、そして
なによりも面白さが詰まっていた。（注：中にはハズレがあることは否定できないが）

本作に詰め込まれた、制約ゼロの「自己陶酔」ほどつまらないものはない。