『AKIRA』の大友克洋の原作をアニメ化したオムニバス・アニメ作品。帰還途中の宇宙飛行士たちが朽ちた宇宙船に迷い込み、孤独に死んだ天才ソプラノ歌手によって作り出された幻に搦めとられる「彼女の想いで」(森本晃司監督)、ある薬を飲んだことから、その体で毒ガスを生産する殺人兵器となってしまった男の行く末をブラックユーモアで描く「最臭兵器」(岡村天斎監督)、移動砲台都市で、大砲を撃つためだけに働く住人たちの平凡な1日を淡々と描写する「大砲の街」(大友克洋監督)の3本。1995年劇場公開作品。
ストーリーはいたってシンプルながら、3本それぞれに「どう見せるか」に工夫がこらされており、飽きさせない。作画や動きにも妥協は全くなく、日本のセルアニメの水準の高さを堪能できる。中でも「大砲の街」は、見た目上カットが途切れないユニークな作り。大友克洋の映像センスを改めて確認できる傑作だ。(安川正吾)
最臭兵器!
★★★★☆
ここのレビューを見ると当方お気に入りの「最臭兵器」は評判よくないですねぇ。当方の周りはこれが一番という意見がすべてで当然かな、と思っておりましたので意外でした。これは映画を鑑賞してレビューにまで書き込みをされる方々と普通に映画を鑑賞される方々では見るべきポイントに違いがあと言うことでしょうね。まさに業界用語でいう「レビューマジック」!「なんじゃそりゃ」(バシッ!)←(裏拳で相方の肩にツッコミを入れた時の音)
海外でも大ヒット……すると思ったの?
★★☆☆☆
率直に言うとあまり面白くなかった。
どれもどこかで見たことあるような話だと思った。
3話目のは作画がきつく、これを長時間見続けるのは…と思っていたら、すぐに終わったので助かった。
「アキラ」から7年ぶり、ついに久々に…!ということを抜きにしても、
普通に一本のアニメ映画としてもいまいちな部類だと思った。
これで本当に「アキラ」並みのヒットが、海外でも狙えると思ったのだろうか?
スメル男では?
★★☆☆☆
第二話は原作大友克洋となっているようだけど当時この作品を観て原田宗典の小説『スメル男』とそっくりだなと思った。『スメル男』は言わずと知れた青春小説の傑作です。おそらく原田宗典の方が先だと思うのだが…?
事実関係については今に至るも不明である。誰かご存じの方はレビューお願いします。
アニメはやはりセル画
★★★★☆
今のアニメはコンピューターに頼りすぎてて、色が鮮やかすぎて、観てて疲れるものが多いです。本作も含め、セル画のアニメが一番いいし、アニメらしさがあります。本作はいま観てもクオリティが高いです。キャラクターデザインは時代を感じるとこもありますが。1話目と3話目はとても好きですが、2話目は突っ込み所が目立ちます。主人公の鈍感さは異常です。あんなに攻撃しなくても、彼が通る道路に状況説明文でも書いた看板でも置いとけばいい話です。ラストで宇宙服を彼がどうやって着れたのかもイマイチ謎です。でも、全体的に楽しめました。ぜひパート2を作ってほしいです。
アニメの魅力を存分に伝える傑作集!
★★★★★
最初にこれを見たときに、
何より
「大砲の街」
に驚きました。
ずっと長回しワンカット。
こんなのあり?と本当に驚いたのを覚えています。
そしてDVDを購入して、何度も繰り返してみていますが、
観るたびに何かしら新しい発見がある。
「彼女の思ひ出」
もサスペンス風でありながら、何かしら人生の寓意性を(控え目に)否定しているようにも観るし、
とっても深い内容。
「最臭兵器」
は単純にスラップスティックコメディ。
こんなのあり?
と突っ込みながらたのしめます。
そして「大砲の街」
何度みてもこれは凄い。
映画トータルとしての長さも、各エピソードのバラエティさとしても、
かなりの高レベル。
満点です。