主に看護婦さんについて
★★★☆☆
研究のために必要にかられて読んだ本。
ヒューマンサービスの職についている人が、その仕事を通して、精神的に消耗したり、生きがいをなくしたり、抑うつ的になったりすることをバーンアウトというらしい。
そして、ヒューマンサービスに従事していない人についてはバーンアウトとは言わないらしい。
バーンアウト抑制の要因として、ソーシャルサポートやコーピングなどをあげており、対処としては職場環境の改善やマンパワーの充実をあげている。
個人的な性格要因については、「責任を個人に押し付ける危険性がある」として、あまり研究はされていないようである。
第2部では看護婦のバーンアウト研究の実際が書かれている。看護婦はヒューマンサービスの典型とされているが故らしい。
仕事柄もあるし、個人的にも看護婦との付き合いは色々とあるので、なんとなく理解できるが、とても大変な仕事で色々とグチを聞くことが多い。それを実証的に調べていることはとても重要であると思う。
本書も臨床的な事例は載せられてないので、もし仮に心理臨床の場にバーンアウトのクライエントが来られた場合の対処方法などはまた別のところで考えていかないといけないかもしれない。