現代人の生き方にも通用する、譬え話の置き換えが分かりやすい
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聖書が書かれた2000年も前の時代の表現ですと、イエスの語った譬えも理解に苦しむことが多いものです。それを平易なことばにし、現代風の話に置き換えてくれていてとても分かりやすいと思いました。そのおかげで、熱心なユダヤ教が陥りやすかったファリサイ人のような信仰から、イエスの神の許しの信仰の意味が説かれていて好感が持たれます。
これらの譬え話は、そのまま教会の礼拝説教に使えるのではないかとも感じましたし、キリスト教の説教というと、なにかと押し付けがましい暗いイメージがありますが、この著者の表現からは明るく優しい語りかけがあり、読んでいて内容がよく理解できたように思います。
イエスの時代も現代も、時を越えて人の思いや悩み苦しみは変わらないものなのだな、ということを理解することができました。聖書にはこのような話がたくさんあることを知り、さらにもっと自分なりに聖書を読んでみたい。そういう思いになる一冊です。