まだビデオデッキが各家庭に普及していない時代でしたので
面白い話だと思いながらも、見逃した回は数知れず。
かろうじて、最終話を見た記憶はあるものの、
肝心の『ニルスの成長の経過』の記憶が定かではありませんでした。

従来のDVD-BOX１･２はあまりに高価で、レンタルにもなく
オークションではプレミアが付いてしまい、到底手が出ませんでしたが
今回の30周年記念の本品にて、ようやく購入することができ
発売元のＮＨＫさんは元より、ニルスを支持して下さった皆様に感謝です。

ピクチャーレーベルのＤＶＤと、各作品の簡単な説明
（作品内の「次回のお話し」程度）のパンフが同梱されています。

たしかに（過去のレビューのように）眠い画の回もありました
（なぜか、あきらかに輪郭がぼやけた画像です）が、
親は懐かしく、子どもは面白く見ることが出来ました。
オープニングの曲も懐かしく、エンディングの曲では
毎回、５歳の次女がニルスと同様の動きを真似して
（止まる時には止まって）楽しんでいました。

約３０年前のアニメで、原作はもっと古いのにも関わらず
テーマは『自然愛・動物愛・人としてのやさしさ』ですので
情操教育として大変わかりやすく、とても良い作品だと思います。

本作では、悪役のキツネのレックスですが、我が家で大人気！
レックスが出る回は、５歳の次女も釘付けでした。
マニアックな情報として、声優さんは、富山敬さんです。
こういう役もやっていらっしゃったんだと感慨深く、
富山さんだからこそ、ここまで愛着が湧くんだろうなーと
あらためて、心に響く声優魂に感心しました。

廉価になり、ボリュームもたっぷりのＤＶＤ-ＢＯＸです。
小学生以下のお子様がいるご家庭では、買って損はないと思います。

以前にDVDになっていた事は知っていましたが、当時気づいた時には通常の販売は終了しており、
プレミアが付いて価格が高騰し諦めておりましたので大変意に嬉しいです。

約３０年近く前の時代に、これだけのアニメが存在していた事を奇跡に思う程です。
原作が素晴らしい事も有るのでしょうが、そこにオリジナリティーを加え、キャラクター達が皆とても魅力的です。

自分本位で、弱いものいじめばかりしていたニルスという男の子が主人公です。
いつもの悪戯が原因となり、身体を小さくされてしまうのですが、代わりに動物の言葉が解る様になります。
そんなちょっと特別な存在の人間（ニルス）を介して、鳥達やその他の動物達、
そして人間の世界をそれぞれの視点から繋げていきます。
「食物連鎖」の関係に有る生き物達が、それぞれの立場から懸命に生き抜く姿を、
コミカルに･･･また、やさしい視点で描かれています。
そして、生きる事の厳しさを学びながら･･･同時に、友情や愛情･･･沢山のやさしさや思いやりを、
鳥や動物達と影響しあいながらニルスは学び成長していきます。
最終回、アッカ隊長が言います。
「いいですかニルス、これだけは忘れないで。あの空もあの森も湖も、人間だけのものではありません。
(間略)･･･この地上に生きているみんなのものであることを･･･」
このメッセージは、時間を越え、今の私達へも通じるものではないでしょうか。

素晴らしい作品です。
是非、まだご存知のない方に、この物語と出逢っていただきたいな･･･と思うのです。
周りに溢れる「命」の存在に、改めて気付かされる作品です。

ニルスは放送を見ていなかったのですが、インターネットでみてとりこになりました。
これでもかってくらいの悪がきが成長してゆく光景を涙しながら見ていました。
オーサとマッツんの原作との相違などありますが、文句なしに感動できます。

ほとんどすべての人が名作といっているのでそれほど語ることはありませんが、まさに子供の情操教育には最適だと思います。
私の兄が小さな頃見ていたので、これをプレゼントしたら非常に喜んでもらえました。
小さい頃の夢や驚きは大きくなっても忘れないものです。
現在の世の中にはないスケール感と心温まる物語です。
心が記憶する一品であると思います。
迷っている方、興味を持った方がいたら、間違いなく「買い」です。
買って後悔することもないですが、した場合周りの人にあげれば大変喜ばれます。
多くの人の心に残る名作です。

　2007年から2009年にかけてBS2で2回にわたって再放送された際に、自宅のDVDレコーダ(東芝RD-S601）でほぼ全話録画していました。しかし、地震速報が入ったり、自分の操作ミスで1話削除してしまったり、そもそも再放送されたのはTV東京で編集されてしまった短縮版だったこともあり、今回はためらわずにこのDVDボックスを購入しました。
　短縮版にはなかった映像、オープニングやエンディング、詳細なクレディットを全て見られて、それはもちろん感激しているのですが、意外だったのが画質です。上記の録画より「眠い」画質なのです。録画モードはSP(4.6)で、圧縮がかかっているほかにエッジを際立たせる処理も施されているのかもしれません（このモードの書き方、東芝方言だったらごめんなさい)。もちろん、速い動きが出てきても残存映像が生じないのは気持ちがいいのですが、全体的なコントラストの低さにはちょっと驚きました。
　それともう一つ、作品の質に影響することではありませんが、添付の作品リストがやや不親切です。各話の簡単な紹介が書いてあるのはいいのですが、そのエピソードが何番目のDVDに入っているか、示されていないのです。DVD1枚に6話入っているので、計算すればいいと言われてしまえばその通りなのですが、リストにもう一手間かけてほしかったなあ、と思います。