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Hit List (John Keller Mysteries)

価格: ¥832
カテゴリ: マスマーケット
ブランド: HarperTorch
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殺し屋の日常生活 ★★★★☆
 主人公ケラーはニューヨークに住む「殺し屋」。といっても自宅に大量の武器を隠し持っているわけでも、狙撃の名手でもない。元締めから電話がかかってくると、言われた場所に行く。武器を持って飛行機に乗れるわけもないので手ぶらで出勤する。現地でターゲットを観察して、金物屋で買った包丁や素手でやるべきことをやり報酬を受け取る。遠隔地の第三者が誰でも手に入れることのできる武器で任務を終えると、速やかにその地を離れる。通り魔を思わせる犯行は動機からも武器からもケラーにはたどり着くことができない。

 しかし殺し方が本作のテーマではない。ストーリーはケラーのライフスタイルと仕事を丹念に描写している。仕事、日常そしてアクシデント。職を持ち、日々生活しているニューヨーカーがそこにいる。ケラーの孤独で繊細なキャラクターは映画「レオン」を思わせるが、レオンより知的で洗練されており破滅的でない点がシリーズ全体を明るくしているようだ。

 本作は長編だが、その中にサイドストーリーがいくつか平行して描かれており連作短編を思わせる。サイドストーリーが丹念に描かれている分中心となるストーリーがまったりと展開していく。ストーリーを追うというより、主人公の日常生活や人となりを味わいながら読み進むといった楽しみ方がいいのではないか。
「ほどけた靴紐を結ばなきゃならない」殺し屋 ★★★★☆
短編「殺し屋」の続編。ニューヨーク在住の殺し屋・ケラーシリーズの長編作品。前作の最後に死んだ元締めの後を継いだ内縁の妻から、相変わらず順調?に殺しの依頼は舞い込んで来る。どういう訳か、ケラーが手を下す前に標的が片付けられてしまったり、ケラー自身も片付けられそうになるケースが何度か続き、どうやら同業他者が仕事の独占を計っているのではないかと推測するが、暫くは手を拱いているしかない…。
今作で、ケラーは「表面的な付き合い」を好む女と知り合い、その女から「あなた、人殺しの親指をしてるわね」と言われて動揺する。紹介された占いの女に会うなどプロの殺し屋とも思えないことを繰り返し、元締めの女には「あなたらしくもない、ほどけた靴紐を結ばなきゃ。」などといわれてしまったりする。
ストーリー自体は、さして特別なものではないのだが、どこか切ない、ケラーのある種淡々とした日常が、目を惹きつける不思議な作品だ。
横綱の「勇み足」 ★★★☆☆
ミステリ界の千両役者ーローレンス・ブロックの「殺し屋ケラー・シリーズ」奇妙な味わいの短編から、今度は長編で登場。

長編ながらひとつひとつのエピソードの完成度は高く、実際に短編として「切り売り」されているという。ケラーのストイックなライフ・スタイルを書き込めば書き込むほどに、彼の生業としている殺人のリアリティは希薄になっていき、その筆のスムーズさには舌を巻かざるを得ない。

ただ、僕にはケラーとドットの会話に作りすぎたまどろっこしさを感じる。読み方によってはシュールなのだろうが、ちょっとイライラさせられるのも事実。でもそんな些細なことは気にならなくなるほど、のめり込むことも事実。
「アル中・スカダー」「泥棒・バーニイ」「殺し屋・ケラー」とアウトローの揃い踏みだ。早く次回作を読みたいよぉ。

待望の長篇 ★★★★☆
前作が「殺し屋(HITMAN)」
今作が「殺しのリスト(HITLIST)」とタイトルから分かるように続編で長篇です。
切手収集を趣味にもつ男の仕事に不思議な事がおこってしまう。
自分が仕事を全うしようとすると、違う誰かが仕事を終わらせてしまう。
何故、誰が。
そんなミステリー。
面白かった。
リアルな殺し屋? ★★★☆☆
既刊の「殺し屋」に続き、殺し屋ケラーシリーズ、本邦2冊目の登場。いきなり長編とは驚きました。前作が不思議な味わいの短編集で傑作だっただけに、いささか不安だったのですが、長編になっても変な持ち味は損なわれていませんでした。どこが不思議とか、変とか云うと、最近巷でいわれる「ノワール」や、その前の「サイコホラー」では人を殺す人間のリアリティをトラウマや、制御できない情念(狂気)の描写で読者に感じさせるですが、このシリーズでは、ケラーのライフスタイルや考え方がリアリティを持って描かれる一方、やってる事は殺しであるというギャップが、なんともいえない味なのです。仲介者のドットとのユーモラスな会話の妙といい、長続きして欲しいシリーズです