「ザ・リアル・フォーク・ブルース(前編)」
「ザ・リアル・フォーク・ブルース(後編)」
スパイク、フェイ、ジェットが、その個性を集大成的に完璧に発揮している
期待を裏切らぬ、ラストにふさわしい話。

フェイは、スパイクのために涙を流した。
ここが、彼女がようやく見つけた居場所、大切な場所なんだと、本当に認識したからだ。
彼女は教えてくれたんじゃないかな、それだけ、居場所ってのが大切なんだと。

ジェットは、最後まで、ジェットだった。
彼は、盆栽が好きで、仲間が好きで、スパイクが大好きだ。
それは、僕らの目に感動的に映った。
彼は、ささやかな喜びを糧に、質素に生きることが出来る賢者だ。
彼は、スパイクが去ったあとも、なんとか、喜びを持って、人生を生きていくに違いない。
今までもそうしてきたんだもの。

スパイクは死んだ。
でも、その実感がわかない。
星が落ち、最後のシーンで、スパイクの寝むる横顔を見たにもかかわらず。

スパイクの最後は、銃に生きた男のそれに、ふさわしいものだった。
冗談っぽく、銃を撃つマネをして倒れた様は
銃に生きる男でありながら、それを自分でチャカしているといった
彼の生き方を、あらわしていた。

彼の死に、実感がわかない。
父親が死んで、３年経っても実感が無いとゆう人の話を聞いたことがある。
これはつまり、肉体の死が、死の意味の全てではないとゆうことに違いないよ。

まさにラスト！長渕剛の「とんぼ」を思わせる最終回！

最終話を見た瞬間に「卑怯だ！」と思った。
何故この作品がここまで強烈に支持されるのか分かった。

正直私はビシャス＆ジュリアが関わっていない話のところは
なんとなく中だるみ感を感じていたのだが
（面白くなかったわけじゃなく、面白さの差が激しすぎて）
このためにあったんだな……とさえ思わされる。
ビバップ号での夢、過去が関わってくる現実。

最終話だけで映画を製作してもいいくらい、とてもよく出来た最終話。
最終話にはケチをつけたくなるし、つけてきたほうなのだけれど
ビバップの最終話は何も言わずとも最高傑作！

終わってみると「やっぱスパイク格好いいな！」と叫びたくなります。
全てのキャラクターの生き様と死に様があそこまで見事で濃いアニメって他にある？

この作品は知り合いからビデオを借りて観たのですが、最初に観たときに思ったことは”格好良い”かな。しかも当時のアニメにしてはＣＧを多用してたり、アクションシーンのクオリティの高さも驚きました。また菅野よう子さんの音楽もとても格好良いです。
この最終巻も作画クオリティーの乱れは一切見られず、ストーリーに集中することができました。一番の見所はやはりスパイクとビシャスの対決でしょうか。でもエンディングは何かさびしかったです。
最終話を観て、とても「もう終わってしまうんだなぁ」と思える作品でした。今までアニメを観てそう思ったことは無かったので、とても新鮮な体験でした。

　かっこいいですよ、キャラが。　
　フェイにジュリア、そして決戦に赴く前に百万回生きたねこの話をするスパイク。さらに衝撃的でいて最高にかっこいいラストシーン。
　今見ても信じられないようなクオリティのアニメであり、サンライズ最高のアニメであると信じて疑わない。
　アニメ史に残る傑作なので、必ず見るべし。