薦められたが、最後
★★★★★
この作品に出会うまで、はっきり言って10代後半にもなってアニメを見る奴はどうかしていると思っていた。
しかし、当時親しかった先輩に半ば押し付けられて見たが最後。
一気に全話見た。
それから、深夜アニメを結構見るようになったのだ。
この作品は目立つような無理やり感が少ないから、結構誰でも見ることができるのではないでしょうか。
他の方も書かれていますが、第10話の真琴編・最終回は必見かな?
本篇そのものの最終回か、と思うほどの内容。
アニメを見て涙を流すとはね、これが最初でした。
友人らと
★★★★★
「・・・びっくりした。最終回かと思った」
「俺も。なんかこのまま終わってもいいかなって思えるくらいに泣いたな〜」
2006年の12月。
「Kanon」を見ていた僕らは第10話放映翌日、上のような会話をしました。
誰も原作を知らなかったので、僕は「えっ、終わり?」と思ってしまいました。それは僕だけでなく、友達も同様でした。
この「Kanon」と出会うまでの僕は、ドラマ、映画、アニメ・・・何を見ても感動の涙というものを流したことがありませんでした。
しかし、そんな僕も「Kanon」には敵いませんでした。
どこか現実的で、でもどこかやはりデフォルメとファンタジーが織り交ぜられていて、無理なく見ることができた面も、とてもよかったと思っています。
あの、今にも消え入りそうな真琴に寄り添う祐一。
2人だけの世界、2人だけの時間。
でも、もうすぐ、真琴は・・・。見ていて本当に悲しくなりました。
「もう、やめて・・・」思わずそんな言葉がでそうなくらいに。
今、TBS-BSiでは「CLANNAD AFTER STORY」が放映されていますが、やっぱり僕は「Kanon」の方が印象に残ると思います。
大切な人、大切な時間。意外と忘れがちなものを僕に教えてくれたアニメ、「Kanon」
また冬が来ますね・・・。
PS「CLANNAD AFTER STORY」も新たな展開。見逃せません!
舞編への橋渡しとなる巻
★★★★★
真琴編のクライマックス(10話)と舞編の序盤が収められている。
10話は間違いなく大きな山場の1つで、前巻と併せて一気に視聴したいところだ。
11話からは新展開。
11話は完全に舞編に入る前であることからか、各ヒロインが比較的満遍なく出てきて盛りだくさんな内容に思える。
あゆや栞の話も少しずつ進めているあたりは京アニのうまさを感じる。
また、ここで名雪とあゆの初対面がある。
ゲームではわかりにくかった2人の身長差などもはっきりわかる。
12話は舞編の序盤で、アニメの強みを活かして描かれているのは舞踏会のシーンだ。
原作のゲームにも舞踏会はあるが、動画のアニメで新たに生まれた見所の1つだと思う。
コメンタリーは前巻に引き続き麻枝氏。
また皿うどんの話から入っている(!)。
舞編に関して、後半のわかりにくい部分の説明など、麻枝氏から京アニへ提案したことがいくつか語られていて、制作過程の貴重な情報が聞けた気分だ。
自身が反省した点なども含まれている。
今回の「アニメーションができるまで」では「原画/原画チェック」が紹介されている。
この企画では監督の考え方なども聞けるので、単にアニメ制作の知識を得る以上の価値もあるといえる。
真琴と舞
★★★★☆
この製作者は真琴がお気に入りなんですね。随分と長く引き延ばしたもんだ。
弱って行く真琴を労る祐一がなんだか滑稽に見えるのだが…。
何処で興醒めしてくんだろう?
ただ、舞の話は割合、いい感じですが…高校で舞踏会は頭痒くなるなあ。
北川って…、ピエロ?
狐の仇返し
★★★★★
この10話では真琴が狐に戻ってゆくさまを見るのが感動的だ。言葉が喋れなくなって、段々と人間らしさが消えてゆく。それに比例して、最初は敵対意識を持っていた祐一に対しても心を開くようになってゆく。幼児化しているというか、動物化しているからかもしれないが、祐一に対して「結婚したい」という好意を抱いているのもジーンとくる部分だ。これを「ツンデレ」として片付けてしまってはいけないだろうが、「ツンデレ」とはまた違った好意の寄せ方だ。
この回を見ていてふと頭をよぎったのは「鶴の恩返し」の昔話と、鶴の恩返しにヒントを得たアニメ作品「おとぎストーリー 天使のしっぽ」である。あの作品もかつて主人公の飼っていた生き物が守護天使となって主人公の前に現れるというものだったが、このkanonの場合も、祐一が飼っていた狐が再び人間の姿で現れるというもので、最初は祐一に対して(世話をしてあげたのに)憎いとかいった感情を表すという意味では面白い(ここは「天使のしっぽ」とはまったく違う)。人間と人間ならざるものとの恋は永遠のテーマである。kanonでもそれを踏まえた話があるのは興味深い。
さてこのDVD4巻ではその真琴の話ばかりが目立って他の話があまり目立たなかったが、それらの話もそれなりの結末を用意している事だろう。やはり興味深く見続けたい作品だ。