POGO
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年をとったら、太っていても、かまわない。
最高のパンク・ソングがあれば、POGOが踊れる。
ピストルズがいなかったら、パンクはなかった。
「怒れるジジイ」の叫びを聞け!
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「怒れる若者」から「怒れるジジイ」(笑)になったこのセックスピストルズの再結成ライブは、今までのライブ映像にはない鮮明な画像とクリアな音で収録されているます。お勧めのDVDです。
イギリス全土にパンクブームを巻き起こした伝説のグラナダTVのライブ放送の凄まじい激しさは、年齢のせいで失われました。その代わり、かつては感じられなかったファンキーなお茶目さがあります。円熟の渋さがあります。ジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)が笑わせてくれます。
観客も燃えています。冒頭の「プリティ・ヴェイカント」からハイテンションの大合唱です。阪神ファン同様の熱狂ぶりです。全員、頭の中を空っぽ(ヴェイカント)にして叫び、暴れます。
印象的な場面があります。ライドンが、ライブを撮影しているカメラマンを舞台に引っ張り出して、「俺たちのギグを撮影しているんだ。みんな挨拶しろよ!」と観客に呼びかける場面です。ライドンは礼儀正しい人だと思いました。
思っていたより、良い作品に仕上がっていました!
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10年前の勝手に来やがれのLIVE映像より、かなりしっかりした作品になっていました。カメラワーク、構成なども良くて、途中でダレることもなく観せてくれます。さすがは、ジュリアン・テンプル!
演奏も、しっかりしています。途中でジョンが歌詞を忘れてしまい、観客に対してすごく照れている姿には思わずニヤリとさせられます。
同時期に発売されたスコセッシ監督作品のRolling StonesのLIVEも観ました。シェイプアップされた体型を保ち、常にロックファンの期待通りのストイックな演出を提供し続ける世界一巨大なロックバンド!確かに凄い、それは認めます…。
片や、メンバー全員がオッサン化しているチンピラバンド。(但し、Baのグレンはカッコイイ!)LIVE中に突き出た腹をされけ出して、せせら笑うジョン。そして、俺達は怠け者〜って、歌いまくる…。Guのスティーブに至っては、10年前より更にブヨブヨに太っている。
自分も45才、だいぶ腹も出てきたなぁ〜と映像を観ながら同調する。ある意味パンクのリアルな姿!ピストルズの放つキナ臭さの方が自分に合っていると、つくづく感じさせられます。
なお、映像特典が結構おもしろいので、内容が解る字幕スーパー入りの国内版を入手した方がいいかと思います。