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魂の叫び―J2聖戦記 (幻冬舎文庫)

価格: ¥62
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎
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「勝つことに執着できる環境」とは。 ★★★★☆
98年11月19日,フロンターレにとってはアウェイの一発勝負。いわゆる「博多の森の悲劇」。後年入れ替え戦を語るときに必ず引き合いに出される,文字通り壮絶な試合でした。

97年の勝ち点1差の昇格逃し。98年のこの試合。これらを糧として99年のJ1昇格を勝ち取った流れと,バブルがはじけた当時のJリーグの状況を絡めながら「日本でも勝つことに執着できる環境と選手が現れた」と語っていた本です。

真の勝負強さは,勝てば天国・負ければ地獄という環境からつくられる。それが全てだとも思いませんが,スポーツの面白さを引き出す重要なファクターであって,それを十二分に感じさせてくれます。
しびれる試合 ★★★★☆
04年J2優勝を果たし5年振りの昇格後、05年8位、昨年は2位と現在では我那覇、中村ら代表を擁する常勝チームとして君臨するフロンターレ。今現在を観て誰が昇格後僅か1年で沈んだ事実を信じる事ができるだろうか。
97年の最終戦から激闘のJ2・99シーズンを中心にキャプテン中西哲生のホームページ上のコメントを元に構成されている。お互い研究し尽くす4回戦総当りの上、凸凹のピッチ、厳寒の札幌、酷暑の山梨などレベル通りのサッカーを行えるスタジアムも少ない。また、ここで解雇になれば行く先はさらに過酷な環境となるため、どのチームで闘う選手もJ1の中間チームのようなあいまいな気持ちはなく、全ての対戦チームを倒そうと前向きに挑む。すでに降格から8年間もJ1復帰に苦しむ湘南がそうであるように一度落ちたら這い上がる難しさがよくわかる。
華やかで盛大な舞台に立つために泥臭く閑散とした中でもがきながらわずかな勝点の為にボールに向かう彼等の叫びが記されている。
J2というカテゴリーの面白さが伝わる ★★★★★
川崎フロンターレ在籍時の中西哲生がHPで綴った文章に2人のライタ-が解説を加えたもの。川崎FのJ1昇格までの軌跡を追っており、中西の内心の心理も事細かに描写しています。内容自体には特筆すべきものも見当たらないので、当時のチームや著者に強い思い入れがないと乗れないかもしれませんが、J2というカテゴリーの面白さは十分に伝わっていると思います。
中西哲生の思いは? ★★★★★
サッカー・ドキュメント「魂の叫び」の文庫版。単行本を読んでいるのに、文庫版も買ってしまった。それは巻頭と巻末に文庫版だけのオリジナルな文章が入っていたからだ。その中に、本書の舞台となった川崎フロンターレについての後日談がある。中西哲生の思いも虚しく、崩れていくチーム。その哀しさを克服するのは、これからの同チームの戦い方ひとつにかかっている。
ほとんど中西哲生の話です。 ★★★☆☆
入れ替え戦というものは、なぜこんなにも緊張とそのあとに訪れる興奮を呼び起こすのか。それは、すべてを失い奈落のそこへ突き落とされるという恐怖と、より上質の名誉を求める激情がぶつかり合い爆発するからである。そう思っていた。ところが、胸を借りる側、この本で言えばフロンターレにも、ある種の恐怖は存在した。しかも、恐怖ははじめからあったわけではない… 金子達仁のノンフィクションは本当にすばらしい。まるで自分が登場人物になって、その恐慌を来たしている状況にあるような気にすらさせてくれる。そうすることでわれわれ一サッカーファンはストレスを昇華できるのだ。

…実に劇的――もしシナリオライターが書いたとしたら陳腐としか言わざるを得ない――な形で幕を閉じた’99年の入れ替え戦(現在は行われておらず、’03年復活予定)をぜひ1度味わっていただければと思う。

3人の共著だが、個人的には金子達仁の書いたところ意外はあまり興味を惹かれなかった。もちろん中西哲生といえば当時フロンターレの主将を務めていた男なので一見の価値はあるが。金子にとってはもうひとつの得意分野である日本サッカーの評論もある。いつもの視点とは若干違って非常に新鮮だった。こちらもすばらしい。