ジャズ・アット・オハイオ・ユニオン
価格: ¥4,200
ジョージ・ルイスは40年代のニューオリンズ・リヴァイヴァルによって再発見されたクラリネット奏者。ニューオリンズ・リヴァイヴァルは、ウィリアム・ラッセルが41年にニューオリンズでバンク・ジョンソンを再発見したのを機に広がったムーヴメント。当時ルイスはニューオリンズで港湾労働者として働く一方、演奏も行なっていたが、バンク・ジョンソンの録音に参加して評判になり、その後バンクを凌ぐ人気者になった。初期のニューオリンズ・ジャズはシカゴに移ってディキシーランド・ジャズに姿を変えたが、ルイスの演奏はニューオリンズ直系のジャズであり、それが大いに歓迎された。
本作は54年にオハイオ州立大学で行なったコンサートの実況盤。キッド・ハワードやジム・ロビンソンなどの仲間とともに、元気いっぱいの演奏を繰り広げている。暖かい音色の素朴なプレイ、それがルイスの魅力だ。ローレンス・マレロのバンジョーをフィーチャーした「世界は日の出を待っている」が本作の目玉曲。たしかにこれは素晴らしい大熱演だ。(市川正二)