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レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈上〉

価格: ¥1,944
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
Amazon.co.jpで確認
練達のジャーナリストによる慧眼の書:グローバリゼーション入門 ★★★★★
 素晴らしい。感嘆し、かつ驚嘆しました。ニューヨーク・タイムズの凄腕ジャーナリストによる2000年時点における「世界入門」の書です。すべてのビジネスマン、ジャーナリスト、学者、政治家に読んでほしいと思います。アマゾンでは日経ビジネスに乗った斎藤貴男氏の「傲慢なアメリカ人の書」という否定的な紹介文が載っていますが、斎藤氏には何が起きているか分からないのでしょう。
 ニューヨーク・タイムズの外交担当記者が、通商・経済外交という視点を有し、さらに技術革新の視点(半導体の進化やコンピューター、インターネットへの感覚)、あるいは金融の視点(伝統的なバンキングからヘッジファンドやインターネット投資などへの大きなマネー潮流の変化)を理解し、多層的な視座を持つに至ったのには敬服します。この時点でこれだけの視野を持ちうるのは、きわめて稀有なことだったでしょう。
 フリードマン氏の立論に同意するにせよ、反対するにせよ、今日のグローバリゼーションを理解するには格好の書です。絶対のおすすめです。
民主党勝利の選挙で思い出したので… ★★★★☆
民主党がランドスライドで勝利しましたが、そのときこの本の1フレーズを思い出しました。
「日本は共産主義が機能した国…自民党ひとつに支配されていた…ロシアや中国と同じようにエリート官僚に牛耳られていた…報道機関は信じられないほど従順で…政府に誘導されていた…従わないものはシベリアのかわりに窓際に送られた…長時間勤務を受け入れ見返りに生活水準の向上と終身雇用とある程度の生活の安定を手に入れていた」
本の質とそれほど関係ないフレーズですが、胸にひっかかっていました。

この本は「将来ビデオがなくなりDVDになるだろう」と書いている時代のもので、ファンドをグローバル化のエンジンとして、賞賛されております。今となれば一時代をうつす鏡としての価値しかありませんが、フリードマンさんの文章はウイットに富み面白いです。

この本を読み、「コークの味は国ごとに違うべきか」を読むと、お互いの知識が補完され、理解が深まると思います。
香ばしい ★★★★☆
今の自信をなくしているアメリカを見ると、「ああ、こんな時代もあったんだな」と
思わせてくれる楽天性。2000年ぐらいに読めば、もう少し説得力あったのだが、
2009年に読むのはちょっと苦しい。

堅苦しい本でないのはいいところ。
かつてグローバリゼーションに夢を抱いていた、あの気分を思い出す。 ★★☆☆☆
もうこの本から8年か。時間の流れる早さを感じる。

アメリカ発のグローバリゼーションに対する、無邪気で一面的な賛歌であるこの本は、8年ほど前にベストセラーになった。そこではオリーブの木に代表される地域主義に対する、レクサスに代表されるグローバリゼーションの勝利が、様々な社会レベルから高らかに謳われる。例えば有名な”マクドナルドの黄金のアーチ理論”もそうだ。

その理論によれば、マクドナルドのある国同士は、グローバリゼーションの波に乗って、経済が発達、成熟した中産階級と民主主義が根付いているから、もうお互いに戦争をすることはないというもの。この本が書かれた時点では現実であったが、その後のコソボ紛争、グルジア紛争で見事に裏切られた。

また本書が予言した、グローバリゼーションありきでの世界平和とさらなる経済成長も、現実にはまったく逆の方向に進んでいるように思える。911事件以降、世界に溢れる暴力の嵐、際限なく暴走し、貧しい人の生活をさらにどん底に陥れ、遂に昨今破綻した巨大な無国籍マネー、深刻化する環境汚染や人権侵害、あまりにも悲惨な世界の現状ばかりが目につく。グローバリゼーションですべてが解決すると、無邪気に信じていたあの頃は一体何だったのだろうか?

現在ではもう読む価値のないと思われる本書だが、唯一面白い読み方ができる。それはこの本が書かれた当事、クリントン政権のもとアメリカが順調に経済成長をし、世界中がハッピーになると誰もが信じていた、ある種のユーフォリア(極端な楽観主義)を追体験する、という読み方だ。本書が謳うグローバリゼーションは心地よい。現実を忘れれば、束の間、あの当事の幸せな気分に戻れるであろう。

そして本を読み終えた時、8年で世界がこうも変わってしまったように、8年後世界がどうなっているかなど誰も想像ができない、そんな不確実性の時代に我々がいることをはっきりと感じるだろう。この本は時代の徒花だが、では何が実るのかなどは、誰も分からない、少なくともその事は教えてくれるのだ。
切り口 ★★★☆☆
新しい切り口は新鮮で、非常に考えさせられました。

レクサスについての批評本、ということでない点には注意です。