1954年の彼の論文「Management by Objectives and Self-Control」(「すべての管理者は、大企業の社長であれ作業監督や事務局長であれ、細部にいたるまで明確な目的を持たなければならない」。その目的とは「仕事のあらゆる側面における目標の達成に」貢献することを約束するものでなくてはならない)を振り返ってみると、現在のドラッカーの確立された思想は、1960年代、70年代、80年代、90年代にそれぞれ先駆的であった思想を統合したものでありながら、驚くほど現状に適合している。本書は、周到な準備のもとに書かれた「Management as Social and Liberal Art」 や、議論を誘う「From Analysis to Perception--The New Worldview」の中からも、今日の管理にとってなおも示唆的である部分を再び取り上げて提示している。ドラッカーの著書が初めての人にとっても、彼の基本的な信念をもう一度学び直したい人にとっても同様に興味深い1冊だ。