特別編の影に隠れた名作揃い
★★★★★
「特捜」ファンおよびスタッフには失礼な話かもしれないが、この手のボックスは回次を追うごとに尻すぼみになる傾向がある。セレクトされる素材が枯渇し、「全話収録ボックス」としてリリースした方がいいのでは、と思わせてしまう苦しい内容が目立つからだ。
しかし「特捜」は別格で、10年間もテンションを下げずに放映できたクオリティの高さが目立つ。3弾目まではやはり「特別編」のきらいが強すぎた。4弾目からやっと「普段着の特捜」のポートレートが見え始める。
このセレクトの目玉は何といっても長坂ファンには念願だった「愛の刑事魂」および「爆破60分前の女」のダブル収録である。前者は幻の第1話であり、後者は「爆弾もの」を印象づけ、「バリコン爆弾」編のさきがけとしてファンに語り継がれている作品である。
他には少女と老刑事との交流から、大人のダーティな一面をのぞかせる「鈴を追う!」や、
潜入物として傑作でありながら、ゲスト俳優陣にニヤリとさせられる「リンチ経営塾」、東京都内を碁盤に準え、犯人と特命課の駆け引きがスリルを誘う「殺人ゲーム地図」など、意外な傑作が収録されている。
第7弾の発売が決定となる中、やはり「特捜ファン」ならば抑えておきたい作品群である。
昨日の美酒も今日の小便
★★★★★
半年間,首を長くして待った「特捜」の第6弾
第1話用の脚本として書かれたという伝説の「愛の刑事魂」,名優・西村晃の演技が素晴らしい「死んだ男の赤トンボ!」,見事な推理物の「完全犯罪・350ヤードの凶弾!」と「東京,殺人ゲーム地図!」,これまた名優岸田森の演技が見物の「判事,ラブホテル密会事件!」そして吉野父子の複雑な情愛を描いた「東京犯罪ガイド!」等々見ごたえのある作品ばかり
今回もおやじさんの出番が少なかったが,「レイプ・十七歳の記録!」のトイレのシーンでいきり立つ吉野に対し「昨日の美酒も今日の小便」などとつぶやくあたり,酸いも甘いも噛み分けた大人の台詞だなあとしびれてしまった
さあ,また半年,金を貯めて第7弾の発売を待つとしよう!
大滝秀治の圧倒的な存在感
★★★★☆
初期の7話から末期の455話まで盛りだくさんに収録されていますが、トータルで鑑賞すると、やはり船村刑事(大滝秀治)が出ている時期の回は、レギュラー、ゲスト、スタッフのよい意味での緊張感があります。やはりこの俳優なくしてこのドラマは語れません。まだ何作かランクインした作品で未収録のものがあり、次回発売予定の第7弾でも、完全に収録しきらないようです。
選者の方として、どの話を収録するか迷うところなのかもしれませんが、「BEST SELECTION BOX」と名づけて商品化する以上、その番組が最も脂の乗った時期の作品を多く収録すべきだと思うので、78年〜83年位までの作品から選んでほしいです。85年10月以降、新加入した3名の刑事の話を無理に収録するよりは、むしろ神代警視正(二谷英明)が現場に積極的に出ていた頃の作品であるとか、二人の刑事のコンビネーションを題材とした作品でも、極端に組み合わせの少なかった桜井(藤岡弘)+高杉(西田敏行)とか桜井+船村とか蒲生(長門裕之)+吉野(誠直也)とかを収録するというのもいいかと思います。
東映よ、我々特捜ファンの声を聞いてくれ!!
★☆☆☆☆
東映のDVDはテレビ、映画など多々購入しており、特捜も全巻予約購入している。
東映の映像作品は、特に特捜、Gメンを始めヒーロー、アニメーションなど現在の日本を支える社会人の多くの感受性に強い影響を与え続け、今なお再放送、DVD化により我々に正義、勇気、人間愛といった大切な心、精神を教え続ける最高の教育番組といえる。
特捜は日本のテレビ史上最も社会教育的な価値の高い番組であり、東映はその番組をより多くの視聴者に提供し続けることにより、多大な社会貢献をしていることを誇りに思っていただきたい。
この度の特捜DVD-BOXについてだが、内容はファンと企画者側の思い入れに任せてよいのだが、あまりに高い価格について問題があり、高い値段と内容の低下が目に余るため、一筆したためた次第である。
当初のBOXのディスク4枚+特典ディスク1枚で25000円ならまだ我慢できたが、次第にインタビュー・ネタがなくなると特典ディスクがなくなり、代わりに復刻した冊子が毎回一冊だけ付いてくるとう値段は固定で内容が落ちていく独占的な値段設定である。
あの冊子はどう見ても500円程度の価値であり、実質5000円程度の特典ディスクの代わりを補うにはあまりに陳腐で高額な価格であることをどう説明するのであろうか?
ドラマのディスクが一枚当たり5000円と見なすだけでも現在のBOXの相場では高いのに、4枚プラス冊子1冊で25000円のままとはあまりに悲しすぎる。特捜を4枚組なら15000円〜2000円までの価格に設定して購入者の負担を減らし、一人でも多く購入者を広げようとするならまだしも、特捜で金儲けをして暴利を得ようとするがのごとく高額な値段設定は、誠実に東映DVDを支援し続けてきた我々ファンにとって、正に特捜の社会正義、自己犠牲の精神に反するあるまじき行為と受け止められるのである。
未収録の二谷英明、大滝秀治、本郷光次郎などのインタビューが今後特典として収録が不可能であるなら、その分をディスク5枚組としてドラマを20話収録して20000円〜25000円程度に設定して販売するべきである。
今回の6巻目になると名作・秀作が減りマイナーな作品ばかりが収録されている感覚を覚えるので、今後の続巻はますますマイナーなイメージの内容になるであろうし、販売数も落ちるので、上記の価格の見直しや収録作品を増やす努力が必要となる。
例えば、特捜は作品が多いため、BOXをドラマだけのディスク5枚組として20話収録して価格はそのままに保つか、あるいは4枚組で価格を2000円以下にしてBOXのシリーズ化を続けるかなどを早急に検討しないと、次回から特捜BOXシリーズの継続は不可能となる。
ファンは発売者側が営利目的で足元を見るような高額な商品を売り付ける行為を見せつけられたら幻滅して簡単に離れていってしまう。NHKの「映像の世紀」のような高額で庶民の経済を無視した悪質で官僚的なDVDの販売を見れば一目瞭然である。NHKにDVDを真剣に期待したり提案したりする者はいないし、もう誰も購入しなくなるだろう。
このようなNHKと同じ独占企業体質にならないよう、東映側は特捜を貧富の差にあえぐ庶民のため、精神に退廃した日本社会の再生のため、そして心の復興が求めらる若者たちへの人間教育のため、一般大衆が購入できる廉価な価格設定、あるいはBOX中に20話以上の作品を収録することを検討し、前向きな商品開発、企業努力に取り組んで欲しい。
このような志が感じられれば、我々ファンは最後まで身銭を払ってでも東映と日本の映像文化の発展、普及のため自費を投じてゆく覚悟である。
東映には今こそ、幕末の志士のような無私無欲のサムライ・スピリット、パイオニア精神で、特捜など優れた映像作品の文化的価値を高めて、映像史に永久に残るように商品開発に取り組んでいただきたい。
当時特捜を制作したスタッフと東映の熱意は星5つだが、今だに続巻の値段設定と内容の見直しを検討しない東映の態度に苦言を呈して、今回はあえて星1とした。
我々が特捜を愛しDVDを購入し続ける努力と同じくらい、東映側にも特捜を愛し我々のために廉価な設定と豊富な内容を提供し続ける努力をしていただくことを切に望むものである。
このレビューに共感いただいたカスタマーの皆様にも東映を叱咤激励する同様なレビューを書いていただき、ファンのために商品開発を求めていきましょう。皆様のご協力、ご参加をお願いいたします。 東映カスタマー TEL 0120-108-146
最高傑作!
★★★★★
特捜のメインライターである長坂秀佳の『愛の刑事魂』現代でも大きな社会問題である欲望のために暴走する若者たちを描いた『レイプ・十七歳の記録』桜井三兄弟の対決を描く『判事・ラブホテル密会事件』などなど話題作が目白押しです!この特捜の続編に押されてか同じく東映から『Gメン75』のBOXもファン投票によって選ばれたベストエピソードとして復活するとの事で刑事ドラマニアの自分としてはうれしい限りだ!