ピストルオペラ
価格: ¥800
本作は、鈴木清順監督、江角マキコ主演の同名映画のサウンドトラック。映画自体は1967年発表の名作「殺しの烙印」の続編とも言える内容で、江角マキコ扮する女殺し屋をめぐる活劇だ。
音楽を担当するのは、日本のダブ・ミュージックのパイオニア、こだま和文。大正~昭和初期を思い起こさせるような、郷愁を誘うトランペットの音色が、色彩豊かな映画の雰囲気と実にマッチしている。<2>ではEGO-WRAPPIN'と競演。R&B~ヒップホップを見事に消化し、尚かつ古き良き時代の歌謡曲の雰囲気を濃厚にたたえたヴォーカリストの中納良恵は、ミュート・ビート以後の雑食性を増したこだまの音楽性との相性が非常に良い。
ほかにもLittle TempoのTICOがスティール・パンを聴かせてくれるトラック<4><9><11>など、聴きどころ多数。スタイリッシュで切れの良いサントラに仕上がっている。(田中棚雄)