読者の品性を貶める文芸評論家
★★☆☆☆
高橋睦郎の『友達の作り方』の山本健吉の項を読むまでもなく、山本健吉の著書どれもでいいから、ひとつでも手に取りさえすれば、山本健吉が、いかに読者の品性を劣化させる文芸評論家であるかが、わからない人はいないだろう。こういうひとが選考委員として読売文学賞を牛耳り、読売文学賞に真にふさわしい安藤次男には賞をあたえず、丸谷才一などに与えるから、読売文学賞選考委員は山本健吉から丸谷才一へとバトンタッチされ、読売文学賞は日本の真にすぐれた文学者と永遠に無縁のものとなってしまったのである。