私は,ボランティアの精神とは,基本的に見返りを求めないことだと思う。
見返りがお金でなくても,名声や評判を自分から望んではいけない。
(それが自分が何をしなくてもついてくるようなものならいいが。)
別にボランティアをして自己満足に浸っていてもその人の勝手ではあるが,
他者にはその自己満足を漏らすべきではない。
勿論,生活に余裕が無い人にはできない所業だろう。
この本を読むと自己紹介と旅と充実したボランティアの話で殆ど終わって
しまっている形である。確かにボランティアにいった行動力は認めてもいい。
しかし一番腹ただしいと思ったことが一つだけあるのは否めない。
著者は何故これだけ外国をボランティア放浪しているというのに,
日本内の災害地のボランティアには全く目を向けてない点だ。探せば日本内で
沢山助けの手を待っている人たちがいるはずだ。
最も恐ろしい点は,著者が「~人がこういっていた」とか外国人の視点に
振りまわされている点である。これらの事からすると彼女は単に日本が
嫌で外国かぶれになっただけではないかという疑念すら沸いてくる。
最後に言っておくと,著者は日本人としての意識に乏しいと思う。
日本の一般市民の感覚からかなりずれたまま海外にいって周りの人たちから
日本の国民性を誤解される方が心配である。
まず日本人としての意識というより誇りを持ってボランティアをするべきでは?
自国を省みない人間がどうして他国を救えるものか。
もっと著者には自国のことを省みてもらいたい。
間違ったボランティア精神の具体例として読むにはいい本かも
しれない。 とゆうより、それくらいしか読む価値がないと
言わざるを得ない。