「ペコ先生に　はずれなし」
本当にそう！

渡辺ぺこのマンガの直接性は非凡で、
めったに読めないもので、
この作品の中で、渡辺ペコは｢語相｣表現をしていて、
ホンモノの実力者です。

全作必読！

心の琴線をいつもバシィっと全力で爪弾いてくれる渡辺ペコさんの短編集。
どれもこれもいい作品ですが、特に印象に残ったのは以下の三つ。

・温泉旅行という非日常の中で、きわめて日常的な煩悩（笑）に突き動かされて走り回る主人公がたまらなくおかしくて、なぜかいとしくもなる「Ｎ浜温泉紀行」。

・一見対照的で、お互い反目を続ける兄と妹が、最後にちょっとだけ分かり合うシーンがとても印象的な「あに・いもうと」。

・どちらも「ちっそくしそう」な行き詰まり感を抱える男の子と女の子の一瞬の出会いと別れを描いた、とても美しく切ない「台風クラブ」。

どれも久しく忘れていた感情が蘇る名作ばかりです。
ぜひ。

おもしろいなぁ。おもしろいよ！最近、Ｆｅｅｌｙｏｕｎｇに掲載されていたものから、初期の作品まで読み応えたっぷりです。本の厚みもあります。買って損なし。

普通、私の感覚だとデビュー作〜デビュー初期の作品って、
まだうまく形になってないな〜でもこれがあの作品に繋がるのか！っていうような、
現在の作風と比較するための微笑ましい作品　という感覚があったのですが。
（だから買おうかどうか非常に迷った。）

え、デビューでこれですかい！
ほんと完成度の高さにびっくりしました。
今の作品に引けを取らないくらい、すばらしい作品ばっかりです。
ほんと買ってよかった〜〜ペコさんの単行本の中でも引けを取らない一冊になってます。
私と同じように迷ってる方は買って損は絶対ないですよ。厚いし読み応えあります。