分厚い解剖書を買って、その詳しさにつまずいたのですが、
この本は基礎的なことをきちんと押さえていくという点で
とてもいいと思います。一方で、他の厚い解剖書で、省かれているがゆえに
つまづきポイントになってしまうようなところも解説があります。
たとえば骨盤計測についても、赤ちゃんがどのように
骨盤から出てくるのかを図つきで解説しているので、
なぜその「産科的結合線」が大事なのかがわかるようになっています。
この本だけでは不十分ですが、
分厚いのを読む前にこれを読むといいかなと思います。お勧めです。

解剖学の入門書。コメディカル向けと言ってもよいかもしれない。カラーで図と解剖名が書かれている。結構見やすい。教養学部時代に主要解剖の予習用に用いた。通学中にこの本を開くのは引け目を感じた。

重要項目を重点的に解説している。図もきれいで、全体の関係を理解しやすいように工夫してある。
羅列的な医学部用のテキストよりは読んで楽しく、なるほどとうなずくところも何カ所かある。
ただ一般的でない用語がいくつか見られるので併記したらさらによくなると思う。

この教科書の対象は、医学生以外で、解剖学を学ぶ人です。藤田恒太郎「人体解剖学」の姉妹書にあたります。必然的に、医学生向けの教科書とは重点の置きかたが違います。若き学問の担い手による挿図が印象的。