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アレキサンドライト (角川文庫)

価格: ¥637
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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エロスというより豪華なポルノかも?; ★★★☆☆
この作家さんの魅力は8割「雰囲気」と言っても過言ではないと思います。世界観を作り出す独特の文体はフレグランスを感じさせるほどで惹かれます。妖しいエロスな世界に浸れます。設定や登場人物の配置などは見事ですが、ストーリーやテーマ性は希薄です。そこに期待してはいけません;これ程「起・承」と「転・結」の差がある作家さんも珍しいかも?人物の心理描写は、表層は書かれていますが、深層を描きだす程ではないので深みに欠けます。暴力や肉欲や支配を、愛の狂気のように書く解釈はいただけません。「性欲ありき」の部分はエロスというよりポルノ的です。理解したうえで割り切り、この世界の香りに酔いしれて読むのがいいかと思います。しかし、くれぐれも「これが愛」と勘違いなされぬように…;陵辱は「支配」であって「愛」ではないのですから…;(反省ぐらいせんか〜い;)
結末が残念 ★★★☆☆
 耽美的な登場人物にきちんと描き込まれた世界観、文章も丁寧で作品にマッチしています。

 しかし物語が進むにつれて人物の心情の変化についていけず、やや戸惑ってしまいました。
序盤に登場した設定がそれについて何も描かれないまま話が終わってしまったり、
メインの二人の安易なくっつき方、都合のよすぎる展開等つっこみどころが多いです。
またラスト20ページの展開はこの華麗な物語の結末としてあまりにもお粗末に思えました。

 ただ主人公シュリルはとても魅力的で、
マクシミリアンやラモン等、主人公を取り巻く人物も耽美小説の王道として申し分のない美しい描かれ方をしています。
彼らを描写する綺羅綺羅しい文章がこの作品の最大の見所なのではないでしょうか。
耽美 ★★★★★
レビューの皆様が言う耽美って何?両性具有って何?
あらすじはよくわからないまま購入しましたが、読んでみたらおもしろかった!
私はこの作家さんの中では一番このお話が好きです。
いじめ役が両方ともハンサムな軍人さんだし。
主人公のいじけっぷりも半分女の子だから許せるし。

自虐的で劣等感抱きまくりで、心身ともにもろい両性具有の主人公が
実は元義兄で自殺によって妹を失った革命派の男に捕らえられて
復讐と称してあんなことやこんなことをされてるうちに
恋が芽生えちゃうお話です。
これだけの流れからしたら、なーんだまた濡れ場優先で
無茶振りな展開で話が終わっていく3流小説か?と思うのですが、
そうでなかった!
贖罪のために体を差し出す、というのも、暴力が愛に代わる、というのも
よくある話なんですが、キャラ設定、心理描写、話の背景がきちんとしているので
何故そこでそうなる!?といった流れや、はぁ?と思う台詞もなく、
巷に溢れるジュニア小説とは一線を画す感じでした。
読んでいて稚拙な感じがない。
濡れ場も多くて驚きましたが(笑)よくぞそこまで、というくらい
あの手この手でシュリルちゃんをいじめています。
ハードなのが苦手でなかったら読む価値十分ありますよ!

途中で横恋慕な男に俺の妻になってくれと求婚されていますが、
個人的にはありなんじゃない?と思いました。
だってシュリルちゃん、そういう人好みみたいだし。
何より奥さんになって四六時中ドレス姿なんて可愛いじゃない。
奥さんなんて死んでもいや!みたいだけど、きっと可愛い可愛いって言われてるうちに
ありかも、って思えてくるよ。
でも繊細で頑固なシュリルちゃんは女になれ!と強要する男より、
絶対陰謀だと思うのにこれしかないから、とさりげなさを装って
ドレスを着せてくる男の人のほうが好みのようです。
おっきくてもいいから男物がいい!と駄々をこねないあたりが可愛いです。
ペンネームで損をしているような印象がありますが…。 ★★★★☆
 絶版になっていたこの小説が、再販となり、多くの人に読まれることを想像すると嬉しくなります。山藍紫姫子さんは、そのあまりにも耽美な印象をあたえてしまうようなペンネームで損をしているような気がしていてわたしも、失礼ながら自己愛の強い人?と勝手に思っていて、名前は知っていましたが、ほとんど絶版となった小説を捜すようになったのは、ずいぶんと時間がたってからでした。
 
 まず、文章がきちんとしていて、読んでいて危なっかしいところがない。もちろん、エロですが下品ではない。あとはやっぱりストーリー構成と、キャラクターが魅力的ということでしょうか。小説家以前の作家さんもBLには多いので、山藍さんのような存在は貴重です。わたしは、山藍さんの西洋モノが好きです。和モノで唯一別格なのは「長恨歌」ですが。
 
 山藍さんの攻めは、王者のごとく自信にあふれているキャラが多いですが、以前「長恨歌」下巻のインタビューで、父親に、家から自立せず生家を離れなければ、何をしてもよいと言われたのがきっかけで、小説を書くようになったそうですが、山藍さんの小説に照らし合わせて考えていくと、父親と攻めの関係に興味深いものがあるように思えるのはわたしだけでしょうか?

 ともあれ、この作品は、わたしにとって、「イリス〜虹の麗人〜」、「冬の星座」、「長恨歌」、「金環蝕」と「THE DARK BLUE」と並んで、愛してやまない小説なのです。
愛と官能のロマンス小説 ★★★★★
耽美小説の分野では超有名な作家さんですが、実はちゃんと読むのは初めて。
けれど、自分の先入観や表紙イラストの雰囲気ほど「ドロッ」とか「ねっとり」しておらず、むしろ美貌の主人公をめぐる二人の男のロマンス小説でした。
内容的に凄いのは凄いです。凌辱シーンはかなり激しいし。
しかし、復讐に燃えて主人公を凌辱しいたぶる男が、垣間見せる優しさ……貴族的で高慢な魔性の麗人に見えた主人公の、トラウマや庇護欲をそそる姿に気付いた男の愛憎ゆれる気持ち……。
肉体的な濡れ場より、そういった精神的なつながりを少しずつ築いていく二人の過程の方にドキドキしました。「第二の男」もねぇ、いい男だとは思うので報われずかわいそうだけどねぇ……体育会的無神経さではダメダメ!身体は好きにできても、心は抱けません、って見本でした。
中世ヨーロッパ的な世界観と、重苦しくはないがムードある描写や会話。「両性具有モノは絶対ダメ!」な方以外、食わず嫌いはやめてたまにはいいですよ。
面白かった!