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十八世紀フランス文学を学ぶ人のために

価格: ¥2,700
カテゴリ: 単行本
ブランド: 世界思想社
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バランスの良さ ★★★★☆
 本書は植田祐次氏がNHKの月刊誌『フランス語会話』に連載した「十八世紀フランス文学散歩」をもとに構成された、18世紀フランス文学の総合的紹介である。植田氏の教え子の論文もいくつか収められている。世界思想社の「学ぶ人のために」シリーズの一冊であり、初学者を対象とした著作ではあるが、わりと読み応えがある。

 全体で6章30節に及ぶ内容は、モンテスキューの『ペルシア人の手紙』、カゾット『恋する悪魔』、ラクロ『危険な関係』などを扱い、基本的には物語の筋を追う形で論じられる。「啓蒙/反啓蒙思想と文学」など、各章には18世紀文学の特質をあらわす表題が付けられ、それに従って小説がひもとかれる。その技法は巧みでわかりやすい。

 レチフにかなり重点が置かれている。