全体で6章30節に及ぶ内容は、モンテスキューの『ペルシア人の手紙』、カゾット『恋する悪魔』、ラクロ『危険な関係』などを扱い、基本的には物語の筋を追う形で論じられる。「啓蒙/反啓蒙思想と文学」など、各章には18世紀文学の特質をあらわす表題が付けられ、それに従って小説がひもとかれる。その技法は巧みでわかりやすい。
レチフにかなり重点が置かれている。