大学の外国語で２年間ロシア語を勉強していましたが、その後全くロシア語に触れていなかったため独学で一からやり直しました。　その際に、最初文法はこの本を使いました。　内容の良さは他のレビューにもある通り、非常に良いですし独習にも向いています。　また、それだけではなく、さらに発展的な学習のために同じ著者による中・上級編があるということも魅力です。　この本と同著者による中・上級編、そして「ロシア文学鑑賞ハンドブック」あたりをやれば、相当の実力がつくと思います。

ただ、これ一冊で全てを賄うのにはさすがに無理があるかと。
というのも、CDが付いてないので、発音について詳しくは解説されているものの、
実際の音声と照らし合わせて確認、という大事な作業が全く出来ません。

これ一冊で十分に高いですが、全くの初心者の方は
出来れば後一冊、発音に詳しく、かつCDが付いている文法書（標準ロシア語入門など）を
一緒に購入することをオススメします。Держись!!

練習問題には答えが付いていて、独習者向けの文法教科書として使
える。解説は実際的。例文が示すニュアンス、場面での使用頻度な
ど。

本文中にはロシア語の学び方に関する著者の考え方も述べられてお
り、これも教師のいない独習者にとっては有益。

難点を強いて挙げれば、章、または章の中の項目の順番が理解をす
る上で改善の余地があるように思われる。

しかし文法はこれ一冊で一通り習得できると言える。

どの語学に関しても言えることだが、初級から中級へとうまく橋渡ししてくれるような良書が少ない。まず本書から始めてロシア語を習得しようとするのは無謀だが、初級本を何冊か終えたら次に取り掛かるにはこれしかない。
著者はステキに頑固な人である（と思う）。「まえがき」にはこう記されている。「ロシア語の学習書も教室での授業もこのむずかしさがないかのように振舞ってはならないし、それを一足飛びに飛び越える魔法のような手段があるかのような幻想を学び手に抱かせてはならない」。
すぐ身に付くかのような書名が溢れているなかで、読者に媚びないこのような姿勢にまず好感が持てる。基本事項、説明、類例、単語、注意、参考、練習問題などから成る丁寧な構成も使いやすい。第1ページから通読するのもいいが、難解な事項をその都度参照するためにも説明に過不足がない。比較的大著であるが、この程度のものに取り組めなければロシア語は諦めたほうがいいだろう。

　数少ないロシア語学習の本で、この本は貴重な存在。ロシア語検定2級程度の文法を網羅している。この本と単語を覚えればロシア語がもっと楽しくなる事、間違いないだろう。