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シミュラークルとシミュレーション (叢書・ウニベルシタス)

価格: ¥3,132
カテゴリ: 単行本
ブランド: 法政大学出版局
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理想に隠蔽された破壊的自虐行為が自滅を呼ぶ ★★★★★
非常に難しい本でした。難解でかなりのストレスを必要としました。

言わんとしていることが何かについて、正確に答えられているかわかりませんが、私が思うに、超現実・超類似性という無意味・無価値な存在が、現実・実在を払拭し、自虐行為を連鎖・爆発させ、自殺・自滅させるということでしょう。

自己相似によって規格化された全体は、それ以上であって、それ以下という自己矛盾に陥りながらも、オリジナルを抹殺し、最後は自滅する。こういうことのように私は理解しました。

後半にその例えとして無価値で機能不全に陥っている大学の亡霊のジレンマを語っていますが、まさにそれがそうだと思います。

難しい本ですが、我々の核心に迫る名著であることに疑いはありません。私はお勧めしたい!
マトリックス? ★★★★★
ボードリヤール、さらにはポストモダン理論を理解するうえでの最も重要な本の一つ。 

映画「マトリックス」の原案にも多大な影響を与えたといわれており、実際、映画の中でもこの本自体が出現する(主人公が切り抜かれた本の中にディスクを隠しているが、その本が英語版のSimulacra & Simulationのハードカバーバージョンである)。

まあ、ボードリヤール自身は自分の考えが曲解されていると不満らしいが、10章の「クローン物語」には少なくともマトリックスで描かれている世界との直接的つながりを見出すことが出来る。 

もちろん、ボードリヤールのいうハイパーリアルな世界とは、コンピュータテクノロジーによって介在された「仮想現実」(このような言い方自体がすでに問題なのだろうけど)だけを意味しているのではなく、むしろ、さまざまな商品やメディアが作り出すイメージに取り囲まれた我々の現実そのもののことを指しているのだが。 

内容の構成は非常に複雑である。 核心にたどり着いているようで、実はその周りをぐるぐる回っているような気にさせられる。 深い理解を求めるならば、当然のごとく何度も精読することが求められるだろう。