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誘拐作戦 (創元推理文庫)

価格: ¥206
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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奇妙な誘拐 ★★★★☆
 講談社版(単行本、1962年)→桃源社版(単行本、1967年)→中央公論社版(文庫、1976年)→本書。
 これだけ色々出てきたことからも明らかなとおり、誘拐ものの古典・傑作のひとつである。いま読んでも、そのアイデアの斬新さには驚かされる。
 ただ、私には都筑氏の文章はちょっと古くさい感じがする。そのため、あまり高い評価はしていない。
都筑道夫のキーワード ★★★★★
 都筑道夫は、流行作家である。ただし、はやらない流行作家だ。数は、べらぼうに、書きまくるのだけれど、ベストセラーには、縁がない。いまでは、知っている人も、あんまり、いなくなった。でも、この名前に、ピンとくる人なら、たいていは、ミステリ通である。高橋克彦という人なんぞは、押しかけ弟子を、名乗っているくらいだ。
 都筑道夫は、凝り性である。読者を、あっ、と驚かせるために、いつでも知恵を、しぼっている。本作では、ばらばら死体の生首を、えいやっ、とボーリングの球に、詰め込んでしまった。
 都筑道夫は、しゃれている。この長編は、私が、生まれた年に、書かれたらしい。自動車なら、よほどの物好きがコレクションしているのでない限り、とっくにスクラップになっているくらいの、大昔だ。けれど、全然、古くない。古くさい描写なら、あるけれど、古びてはいない。かえって、つやが、出ている。古くなって、スクラップにしかならない粗悪品とは、出来が、ちがう。
 都筑道夫は……私なんかには、語り尽くせない。