著者ジェイミー・オリヴァーは、1975年生まれ。8歳で料理を作りはじめ、ロンドンの有名レストラン「リバーカフェ」で修業を積んだ。22歳でBBC(イギリス国営放送)の料理番組のホストを務め、国民的スターに。その番組から生まれたのが本書。全英40万部のベストセラーとなった。1999年には、ブレア首相の公式行事の昼食も担当している。
本書の魅力は、「料理の専門用語を並べ立てない」「出来映えに関係のない複雑で時間のかかる手順を省いた」わかりやすい説明と美しい写真。料理はもちろん、食材店やマーケットの写真も豊富で、活気あるロンドンの今を感じることができる。
自宅で簡単に作れるイタリアン・テイストのレシピ(スープ、サラダ、パスタ、シーフード、肉料理、リゾットとクスクス、パン・デザートなど)約150点は、「トマトと赤ピーマンとバジルのスープ」「ポテトサラダとサルサ・ヴェルデ」「松の実とフレッシュハーブのイワシ巻き」など、すぐにでも作ってみたくなるものばかり。ほかにも、知っておくと役に立つ調味料やハーブ、調理用品の説明も充実。
まだ25歳のオリヴァー君は単なるアイドルかと思いきや、料理人としての気概を感じさせる本格派。更なる成長が楽しみな天才シェフの誕生だ。(松本肇子)