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Constructions at Work -The nature of generalization in language

価格: ¥3,011
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Oxford Univ Pr (Txt)
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15年ぶりの新著であるが・・・ ★★☆☆☆
 著者による15年ぶりの新著。内外で「構文文法」が定着し、その旗挙げの一人でもある著者の次の一手という意味で大変興味がそそられる著だ。
 率直に言って、その内容には到底満足できない。すでに雑誌などに寄稿した論文をまとめたような内容であるが、あの前著での革新的な、それでいて刺激的な面白さは、新しく発見された例文の面白さに留まり、構文文法に関心を持つ者としてはまったく新鮮味がない。
 子供の言語習得に関する分析に関しても、すでに多くの研究があり、トマセロの著作のような興味深い研究もある。著者による分析はやや独りよがり、説明不足な点が多く、とても前著と同じ著者とは思えないほどだ。
 言語分析についても同様である。スコープや島の問題に関して、主語助動詞倒置に関して(生成文法による形式的アプローチがもっとも上手く当てはまる事例)、構文という観点から切り込む点は良いが、「ファミリー」ということを言っただけでそれが具体的にどんな意味があるのだろうか。
 「プロトタイプ」や「家族的類似性」はあくまで現象に見られるありのままの姿でしかない。それをあたかも説明の目的とするようでは本末転倒だ。なぜそれが生じるのかに関して答える気が著者にはまるでないように思われる。ラネカーによる著者への批判も納得できるものがある。
 さらに言えば、イントロの斜めに構えたような語りは何なのだろう。生成文法に対する、陰湿で挑発的な書き方(もちろん、正しい指摘もある)。アンチ・テーゼから今だに脱け出せないのか・・・。それではきっとすごい理論なのだろうと期待させるだけさせておいて、Surface Generalizationの章に進むと、途端に構文文法理論に懐疑的になってしまった。
 最後に、誤植も極めて多い。「やっつけ仕事」なのでは?と思ってしまった。15年ぶりの新著なのに残念でならない。