2004年7月、バラク・オバマが民主党大会を感動させたスピーチは、政党の枠を超えアメリカ人にむけられていた。そのなかのひとつのフレーズが聞いている者の心に残った。歴史上、ひとつの国として認められるための、これまでの争いや苦労は、常に未来に対する根気強い楽観主義、オバマ上院議員のいうところの「勇敢なる希望」に導かれてきた。この本のなかでオバマ上院議員は、これまでとは違う品質の政治を呼びかける。党派がひどく偏った政治にこりごりだという人、連邦議会や選挙遊説で見られる「絶え間ない軍のぶつかり合い」を理由に遠のいてしまった人のための政治。「民主主義のありえそうにない試み」の中心で、真実、包括生、高潔な精神に基づいた政治。
オバマは、最善の意志を持った政治家でさえ鎮圧してしまう力――敗北への恐れ、永遠に続く資金集めの必要性、メディアの影響力――を探る。また、オバマは驚くほどの親密さと自虐的なユーモアで、上院議員としての生活に慣れていき、公務と家族との時間のふたつの要求のバランスをうまく取ろうとし、そしてより深く宗教に傾倒していく自分の姿を描いている。
本書の核心は、どうやって自分の領域の外へ出て、明確な問題に取り組んでいくか、というオバマ上院議員の考え方である。著者は、アメリカの家庭における経済への不安の増加、国内で発生する人種や宗教間の緊張関係、そして、テロや世界的流行病など、国境を越えて近づいてくる脅威について検討する。そして、民主主義における信念の役割――どこで必要となり、どこからは介入できないのか――という問題に取り組んでいる。著者の語る家族、友人、上院議員、そして大統領の話の根底にあるのは、つながりに対する強い探求心である。それが、本質的に前途有望な政治的コンセンサスの基礎になる。上院議員であり弁護士、教授であり父親、クリスチャンであり無神論者、そしてなによりも歴史と人間性を勉強する者として、オバマ上院議員は変形する権力についての1冊を書いた。憲法のもととなった根本的な思想に立ち返ることでのみ、アメリカ国民は壊れてしまった政治的成長を修復し、危険なことに多くの一般的アメリカ人の興味の対象からはずれてしまった、正常に機能する政府を復活させることはできない、と著者は語る。アメリカ国民は待っているのだ、とオバマは言う。「共和党と民主党が彼らに追いつくのを」
ひとりの若者が大統領になるまでの道程に新鮮な感動を覚える
★★★★★
志をもった若者が政治家として成長しながらホントに大統領になってしまうお話はまさにアメリカンドリーム。オバマ大統領のスピーチを学ぶのが、英語学習者の間で流行っているようですが、その原点とも原典ともなるのが本書。「合衆国再生」という翻訳書もありますが、これからますます生の演説に触れる機会が増えるので、彼の「使用言語」はおさえておきたい。その意味では原典ともなる一冊。単語帳がありますので、下掲にアクセスしてみて下さい。
http://smart.fm/goals/44660
難しい単語を覚えてから読んでみると、通勤通学電車の中でも辞書無しですらすら読めちゃいます。
Obama政権誕生
★★★★★
民主党Obama政権が誕生します。本書はObama氏が上院議員であった2006年に書かれたものですが、新大統領の歴史観、現状認識、将来政策の方向性について政治家らしからぬ正直な表現で綴られています。Obama人気を引起す切っ掛けとなった2004年の民主党大会での演説をベースに書かれた本書は、Obama氏の人となり、思想、そして政策を理解する上で貴重な資源です。既存政党がイデオロギーに囚われ機能不全を起こしている政治の現状に対し、国民が共有する価値観に基づいた現実主義的超党派政治への基本回帰を訴えます。米国国民にとって最も重要な倫理問題に政治の腐敗・企業の不正と拝金主義・物質主義の行き過ぎがあげられる現実から、政府の政策だけでなく社会、文化的変革の必要性にも言及。建国の歴史、自由と秩序、民主主義についての説明には政府の役割への強い自信、信念を感じます。日本では米国の民主党は貿易摩擦問題時の印象が強く、根強い不信感がありますが、世界経済のグローバリゼーションを経て、民主党自身が変革期を迎えています。自由経済、起業家精神による革新、社会の流動性を維持するための政策を支持、教育、科学技術、エネルギー自立のための投資の重要性を訴え、貧困問題については就労機会を通した尊厳ある自立成長に注力する必要性を訴えます。国際問題、家族問題についても類まれな洞察力と表現力を示してくれます。移民問題についても米国の「移民の国」としての歴史的背景を忘れずに冷静な分析をしています。当面経済問題対策が中心にならざるを得ない状況ではありますが、今後の4年間に希望を与えてくれる大統領の就任です。米国の動向に少しでも興味がある方にはお勧めです。
アメリカが良くなる?
★★★★☆
なかなか鋭い考えが述べられています。オバマ氏が大統領になって、アメリカが良くなり、世界も良い方向にいってもらいたいです。期待しています。日本でもこんな若くて頭が良く、行動力のある政治家がいないもんでしょうか? 横浜の中田市長?
英語の勉強に良いCDです。
分かりやすい英語です。高校生でも読めます。
★★★★★
オバマ上院議員(もうすぐアメリカ大統領?)の政治に対する心情が
熱く感じられます。
英文のタイトルは「大胆な希望」ではなく、
「夢をもつ大胆さ」という意味でした。
分かりやすい話し言葉です。
高校生でも読めます。
英語学習に最適の教材です。
A brave US president for changing this world
★★★★★
After two unsuccessful wars in Vietnam and Iraq, American spirit was in a deep depression. FDR (Franklin Roosevelt) successfully managed to drag America out of the Great Depression with his brave "New Deal" and "Four Freedom" speech. Barack Obama (BHO) is now trying to drag the American spirit out of the current deep depression with his "Audacity of Hope" to revive a life-long dream of his own father's, Martin Luther King's and the rest of American people's.
This audacity is a big picture, a frame work, telling us how we could realize our dream, perhaps leaving the detail in the more veteran (experienced) hands of Hillary Clinton who is most likely to run for the next US vice-president under the magnetic and stylish command of Barack Obama, a new brave world leader.
To understand how America and the rest of the world can be transformed in a better sense, you will find an outline of his brave and persuasive plan in this book.
For those who are struggling with this detailed book, I would recommend to read a digested book, "YES WE CAN" by Garen Thomas. She made this excellent book of around 200 pages for children, summarizing from two books, "Dreams from My Father" and "Obama: from Promise to Power". I am sure both adults and children would enjoy this book. I finished reading it in a half day. It was written in a plain English.