もう一度読む
★★★☆☆
犯人を知った上でもう一度読むと面白い作品かもしれません
だいたい終盤で犯人がわかるんだけどそれまでに物語がちょっと長過ぎたかも?!
今回の話は仏像に関するミステリーなので
仏像そのものに興味が無かった私には気持ちを入れて読み込む事は少し難しかったかもしれません
でも基本的には最後にきれいにつながり謎もぜーーーんぶ解いてくれるので
読み終わりはすっきりしました
道尾、真備、凛シリーズは大好きなので
第三弾も読んでみます
国内出張の移動時間中に読むにはちょうどです。
★★☆☆☆
紀伊国屋で、カバーと書名が目に留まり、購入してみました。
読んだ感想としては・・・
「ホームランじゃ無いけど、ヒットぐらいかな」
という感じです。
内容は、よくあるパターンの「ホームズ」役+「ワトソン」役が、殺人事件を解決するパターンです。
推理(?)や結末については、そんなに大きな盛り上がりはありませんので、★2つにしました。
ただ、読んだ後に変な重苦しさなどは無く、長さも2時間〜3時間で読めるちょうどいいバランスなので、
出張の移動時間等にサラッと読むには最適だと思います。
真備シリーズ第2弾は、本格謎解きミステリ。
★★★★☆
真備シリーズ第2弾は仏像の怪。頭から血を流す仏像、笑う仏像の謎に真備先生が望むわけだが、今回は怪奇現象というよりも、20年前の失踪事件と弟子たちの連続失踪事件のなぞを追う本格ミステリになっている.細かく分散された伏線をパズルのピースをうけるように収束させエンディングに持っていく手法にさらに磨きがかかっている。仏像に関するウンチクも程よく挿入され、霊などの曖昧なものは排除されて完成された作品になった。犯人の意外性にはうならされたが、やや強引にまとめた感がいなめない。まだまだ京極堂の域には達しないが、また続きを読みたくなるシリーズだ。
持ち味である"異界性"の無い小じんまりとした作品
★★☆☆☆
「背の眼」に続く真備庄介シリーズ第二作。前作同様、ミステリ作家道尾秀介自身を記述者にした作品で、モチーフは"仏像"である。「背の眼」では作品の異界性とミステリ的解決との関係が中途半端だったり、全体の記述姿勢に一貫性が欠ける等の欠陥が目立ったが、本作ではそれを改善しようとする意図が却って裏目に出た様だ。物語は、道尾が瑞祥房と言う仏像工房を訪ねる所から始まる。そこで、道尾は韮澤と言う仏師が彫った鬼を想起させる千手観音に強い印象を覚える。その千手観音はアメリカ人用に彫ったものだが何故か返却され、韮澤自身は出荷前に失踪していた。
宿房に泊った道尾を襲う"笑う千手観音"の悪夢と「マリ...」と唱える声。房主の松月に追い出される道尾だが、松月の妹茉莉も韮澤と同時に失踪していた事が分かる。更に、道尾が撮った写真中の頭にヒビが入った韮澤作の火頭明王からは血が流れている様に見え、早速真備の所へ駆け込む...。道尾の筆致は前作に比べ落ち着いているが、真備の性格設定は相変わらず中途半端。そして、物語の中盤になっても、韮澤と茉莉の失踪の謎が仄めかされるだけで、妖異性は感じられない。途中から現在の復讐劇が加わるが、過去と現在の関係が平明過ぎて本シリーズ(2作目だが)の持ち味である異界性が消えてしまったようだ。真備が作中で述べるように、"宗教と奇蹟"の組み合わせは題材として平凡だろう。
結末で明かされる真相も、偶然と勘違いの積み重ねで寄木細工の様に頼り無い。人智を超えた解決が本シリーズの持ち味ではなかったか。道尾氏にしては異界性・戦慄・驚愕が全く感じられない、小じんまりとした作品。これなら、纏まりには欠けても不思議な魅力があった「背の眼」の方が"らしい"出来だと思った。
天才の技に酔う一作。
★★★★☆
天才・道尾ワールドの楽しさ全開。
リュウゾウ、マリ、暴悪笑面、七福神・・ちりばめられた言葉と独特の感性。
横溝正史の代表作の住職の一言、「キチガイだからしかたない」にもあったように、決してこの用法は特別な彼のオリジナルではない。けれど丁寧に仕掛けられた謎が最後にきれいに明かされる最後には、思わずため息。
そうして最後に、少しだけ追加される毒。
唐老人の最後は、天才・道尾が少しだけ、背伸びして加えたちょっとした毒だろう。彼が天才でなかったらこの登場人物の最後はこうではなかったのではないかと思わせる。
天才の綾なす言葉と、あいまいにごまかさない丁寧なトリック。
トリックがきれいであればあるほどなぜかすぅっと熱が引くのを感じる。
天才の筆が生み出す毒に、しばし酔え!
ぶんぶく堂
★★★★★
ホラー作家の道尾は、取材のために滋賀県山中にある仏像の工房・瑞祥房を訪ねる。
彼がその夜見たものは、口を開けて笑う千手観音と、闇の中で血を流す仏像。
しかも翌日には仏師が一人消えていた。
表紙が怖い(笑)
山奥の仏像の工房で起こる、不可解な行方不明…そして殺人
すべては、20年前の「事件」に突き当たる
誤解が誤解を呼び…悲しい勘違いが重なり
今回は心霊探求はほとんど関係ありませんでした
真備さんには、ちょっと不完全燃焼だったかも…???