君は外国語を話しているような気分になる。そのとおり、君の話す英語はアメリカでは外国語なのだ。そこでアメリカ英語の世界をうまく乗り切る方法を知りたいなら、本書が役立つだろう。この使い勝手のいいガイドブックは、アメリカ初心者にとって必須の言葉に目を向けている。車の運転や買い物や食事といったテーマごとに、本書はイギリスとアメリカの基本的な文化と言葉の違いを教えてくれる。特に引っかかりやすい注意すべき言葉、それに手軽な用語集も載っている。
各章は重要でまぎらわしい言葉をまとめた早見出しを先頭に、アメリカ特有の気質や文法や文化的なポイントを掲載。
チップや人の呼びかけ方などの社交的な注意点も教えてくれる。
本書は旅行者、ビジネスマン、学生にとって最適と言える。
それぞれのトピック(ビジネスの付き合い・食事・チップ・買い物など)を短いパラグラフでまとめてあり、米・英の表現の比較、小話なども紹介されていて、各章にはそれぞれのトピックのグロッサリーがついている(これが便利!)。生活・社交場面に密着していることのみ抜粋なので、駐在員や、その家族、留学してまもない人向け。辞書よりも手軽に読めて、必要最小限のボキャブラリーと言い回しが紹介されていて、手荷物として飛行機に持っていけば、着く頃には読み終わる簡単さ。最低限の知識を備えると言う目的では最適の1冊。
アメリカ人に社交辞令で「ぜひお越しください」と言ったら、本当に来ちゃいますよ、とか、アメリカ人は、他国の人と比べてあまり謝らない傾向があるとか、そういう小さなエピソードも知っておくとコミュニケーションがよりスムーズにいくと思う。ちなみに、レビューのタイトルの“fag”は、アメリカでは、同性愛者。イギリスではタバコ。覚えておきましょう!英語はとても簡単・簡潔。TOEIC500点前後あれば十分。
すでに敗戦後、30年も過ぎた私の学生時代、アメリカから来た老教師はとても親切な顔して、そのくせアメリカが世界で一番で、劣等なる日本人を教育してやるという態度がみえみえ、以来ひどくアメリカ人嫌いになっていました。しかし、この本を読んでそんないやな記憶はなくなりました。こんなアメリカ人を理解してくださいね、という感じが出ていて、この本には等身大のアメリカ人が見えてくる。
一方、日本人のなかにはアメリカ人と話していて説明が難しくなるとすぐに「文化の違い」ということだけで片づけてしまう人が多い。私もそんなことにならないよう、この本の作者のようアメリカ人に日本人のことを説明できるようになりたいと思った。
最後にアメリカでの紙の大きさに関するところ(Paper Size, p189)の冒頭の文が面白いので引用します。
If you say "A4", Americans will give you a funny look.
なんか、おちゃめなアメリカ人の戸惑い顔が目に浮びませんか。