深くて、滑稽で、ぎゅっとしたくなるキャラクター
★★★★☆
簡潔に、いとおしいキャラクターを
ただ そこに存在させる っていう 絵本です。
べつにそれもいいんだよ。
いや かえって有用かもしれないね。ていう感じでしょうか。
「 肯定的に物事を見る 」って
子供に限らず 下手な場合もあるわけです。
〜 しなければならないとか、
〜 していないと 周囲から受け入れられないんじゃないか
という、
いろんな常識や、軽い強迫観念ってよくあると思います。
そんな空気の中に居ると
なんでもないことが 「失敗」のように見られることってありますが
自分の視点をしっかりもっていたり、
ものごとを滑稽に見れたりするのも、その人のテイストです。
こういう 「 テクスチャー 」 を 切って使ってるんだ。
とか、そんなのも見るとおもしろいです。
作者の 「 大事にしているもの 」 が垣間見れます。
暖かい心と絵が食べ物だけでないことを教えてくれる
★★★★★
外国の絵本
内容は、冬に備えて食料をためている仲間と、食料以外の「大切なこと」をためている
フレデリックという野ねずみの話です。
絵本としては、表紙もそうですが、切り取った紙と水彩絵の具を組み合わした独特な雰囲気で
とても絵に特徴があります。 わたしもこの絵に惹かれて買いました。
イソップ童話などと違い、道徳観をやしなう絵本と言うよりも、食べ物から次に大切な物を
優しく教えてくれる絵本となっています。
文字数も絵本ならではで大部分は3〜4行、大切な物を説明するところでも20行はありません。
この絵本がすばらしいなぁと思ったのは、「大切な物」を絵で示していない点です。
大切なものを絵で示している多くの絵本を読み慣れている私などはとても新鮮に映りました。
ぜひ、英語の本ですが平易な英語ですので手に取って欲しいと思います。
考えさせられるお話
★★★★★
レオ・レオニの絵がけっこう好きなので購入。
ねずみたちのお話である。
冬にそなえて、せっせと食糧を運びいれるねずみたち。でも、フレデリック
だけは、のんびり何もしない。仲間に「今何やってんの」といわれても、
「おひさまの光を集めてる」だとか何とか言うばかり。
やがて冬がやってくる。しっかり準備したねずみたちは安泰だ。
でも、そのうちたくわえが尽きてきて・・・。
フレデリックは働かなかった。イラストも、目が半分閉じてるし。
だけれども、厳しい冬を越すためにかれは意外なサポートができたのだ。
いきなり詩人だし(ちゃんと韻も踏んでいる)、意外な活躍であった。
この話をどう考えるかはいろいろだと思う。フレデリックがみんなを
精神的にサポートする姿はとってもいい話だ。つらい冬の救い主みたいだ。
でも、皆が頑張ってるときにひとりでぼーっとしてたのが、いいのかどうか?
・・・でもこういうふうにいろいろ考えてしまってお話を素直に受け取れないのも、
大人になってしまったからなのかもしれない。
巻末には、本書のねずみの作り方が紹介されており、フレデリックくんを
自作することが可能。
申し訳ありませんが・・・
★★☆☆☆
私の評価は、低いのです。子供に読んであげたのですが、絵はかわいいのですがなんで子の子だけ働かないの?みんな働いてるのにね~。と3歳の子供言われ、最後を説明してもあまり理解してもらえませんでした。
日本人的にはあまり受けない感じがします。
いい話ですね
★★★★★
そんなありきたりの感想が出てきました。
何よりも一番感心したのが物理的に非生産的なフレデリックへの
社会(ネズミたちの)の寛容さ。
僕がこのネズミだったら、働いてなかったんだから
食料を食べるな、なんて小さいことを言ってしまいそうです。
心が豊かな社会って大事だなぁ、と思いました。