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日本画から世界画へ―平松礼二・千住博対談集

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 美術年鑑社
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:平松礼二/著 千住博/著 出版社名:美術年鑑社 発行年月:2002年10月 関連キーワード:ニホンガ カラ セカイガ エ ヒラマツ レイジ ヴイエス センジユ ヒロシ タイダンシユウ にほんが から せかいが え ひらまつ れいじ ぶいえす せんじゆ ひろし たいだんしゆう、 ヒラマツ,レイジ センジユ,ヒロシ ひらまつ,れいじ せんじゆ,ひろし、 ビジユツ ネンカンシヤ ビジユツネンカンシヤ 7134 びじゆつ ねんかんしや びじゆつねんかんしや 7134
日本画家二人の奥深き未来へ向けた日本画談義 ★★★★☆
多数の著書を持つ千住博さんが語る芸術論は、日本の古典から村上春樹をも読み込み、造詣が深くてその見解にはいつも感動させられます。

一方、平松礼二さんからは人生に対する真摯な姿勢が強く伝わってきました。絶対的な心の師とする画家を持たない千住さんに対して、平松さんは日本画家・横山操さんを心の師と仰ぎます。

私はかつて、横山操の富士の絵を見た時、その絶大な寂寥感に圧倒されました。横山操は20代の大半を中国での転戦とシベリア抑留で過ごし、帰国後に画壇に復帰して、53歳で亡くなりましたが、その人を師と仰ぐ平松さんは、やはり生と死に対して真摯です。

あとがきから平松さんの言葉を一部抜粋します。この言葉に感じるものがあった人にはぜひ本書をご一読頂きたいと思います。

「苦痛こそ人間の偉大な教師という。苦痛の息吹のもとで、魂は発育するとも学んだ。私たちが生かされている宇宙の一点から、後世に何を残し、どう発芽させていくことができるのか、お互いの命を懸ける壮絶な、そして崇高な闘いになる。生と死の間の重量を負いつつ前へ進みたい。」

※文中、対談の対象となる絵がカラー絵でないのが残念だったので、☆4つとしました。
平松礼二さん×千住博さんの対談集 ★★★★★
 平松礼二さん×千住博さんの対談集。冒頭の口絵にお二方の絵が載っています。平松礼二さんは『文藝春秋』の表紙、千住博さんは『ウォーターフォール』で有名です。 
 平松礼二さんは、モチーフは日本画やモネで、ゴーギャンやゴッホの技法で描いています。
 千住博さんの画風は、写真を加工しているんじゃないかと思える程リアルですが、アニメの背景にも見えなくもない、そこが魅力だと思います。

 酒田市美術館で『平松礼二展』が開催されていたので観に行き、桜の描写が見事だったので、平松氏にお会いして聞いてみたら、「濃淡を計算して描いている」だそうです。(何故、平松氏に会うことが出来たかというと、初日でサイン会が催されていたから。その時にこの本を購入。サインもして貰った。)その時は気付かなかったが、雪の描写も素晴らしい。

 古代・近代、西洋・東洋を問わずに名画を観ながら対談しているのですが、画家から見える名画や名画の見方を知ることが出来て良かったです。(近代の日本画は、名前も聞いたことも無かった人ばかりなので)
 日本画ばかりじゃなく、美術館や博物館、美術界、美術教育、美術そのものに対して、的を射た意見を言っています。
 お二方の言葉に触発されて、ナショナリズムとは違うところで日本&日本人のアイデンティディを考えさせられました。絵描きになりたいと思っているので大変勉強になりましたし、未来に希望が持てました。

 赤瀬川原平さんの『日本美術応援団』系の本に似ているなぁと思いました。  
日本画の中に流れる時間と積み重ねを感じた。 ★★★★☆
いつだったかNHKで千住博氏の特集があって、「すごい絵を描く画家だなあ。」という印象がありました。平松礼二氏については、恥ずかしながらあまり知らなかった。時々美術館へ行って、展覧会をのぞいてくる程度の私がこの本について感想を述べるのもなんですが、ページをめくる度に次にどんなことが語られているのだろうと、楽しくてしょうがないといった本でした。お二人の作品についての技術的なことや意図したことはもちろん。東京国立博物館の国宝や東京国立近代美術館の作品へのまなざし、視点がこれから絵画を見るうえでとても役立つと思いました。どんな作品もそれが描かれた当時は時代の最先端を行く斬新なものであったこと。世間に衝撃を与え優れたもののみが今日に残っている。そう考えると日本画の中には日本人が格闘し、手にした技術やアイデアが集積されているのではないでしょうか。

画家を志すものはもちろん、何かを創造しようと日夜努力している人にはお勧めの本です。また、グローバル社会、バブルの崩壊、9,11テロ以後といった形容がなされる現代社会、日本社会の本質はなにか。現代を流れる時間、歴史はどのように表現するのが良いのか。多くのエコノミストや評論家の言葉よりも、両氏が世界を意識して語った日本画、美、歴史についての言葉のほうがリアルで説得力があると思います。