剣客万請負人
★★★★☆
岩を削り取ったような剛健な肉体に
異形の大剣を背負った男
万源九郎(よろずげんくろう)
金さえ貰えばなんでもやる
万(よろず)請負人の主人公を中心に
剣術・忍術・妖術・が入り乱れる
山田風太郎を髣髴させる
なんでもありの空想伝奇です
関が原の戦塵消えやらぬ荒廃の世で
繰り広げられる超弩級時代剣劇 !
作者の死との真剣勝負
★★★★☆
山のような量感の肉体を持つ源九朗、妖艶な美剣士牡丹、飄々とした中に抜身の刃を隠し持つ霧の才蔵、獣のごとき精気を滴らせ敵を切る宮本武蔵。滅茶苦茶にカッコいい男たちに、豊臣家の隠し子、徳川の隠密、天かける船と宇宙人!が絡み合いシルクロードを進みユーラシア大陸の中央を目指す、夢枕獏の書く伝奇時代小説です。まだ飛騨路ですが・・(江戸にすら着いてない)。
後書きで作者が言うように風呂敷を広げすぎて誰も作者をとめなかったからこうなったんでしょうか。書ききってくだされば作者の最高傑作になるスケールはあると思うのですが、本人に生きてる間に完成させる気がなさそうで本気で怖い。五年に一巻のペースでこのまま進んで、シルクロードを越えるには少なく見て後80年ほどですか?
作者の気が変わるか医療が進歩する事を切実に希望します。
いつまで待てば…(T◇T)
★★☆☆☆
とにかく先が見えない展開にぐいぐい引き込まれるというか巻き込まれて、あっという間に既刊分は読み終わってしまうでしょう。物語は20年もかかって、たった5巻しか出ていないのです!Σ(T▽T;)
このように未完の作にも関わらず、これまで何度も装丁を変え出版され続けているのは、既存の読者を軽視しているかのようでちょっと納得できません。もちろん作者次第ではあるのでしょうが…
10年以上続刊が出ていない未完の現状から、星はふたつとさせていただきました。