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本は読めないものだから心配するな

価格: ¥1,944
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 左右社
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五感を使って読むことを気づかせてくれる本 ★★★★★
「本を読みなさい」「本を読みましょう」
学校でも家でもたたき込まれるこの決まり文句は、“本嫌い”だと思っている者にとっては何の効力も有せず、脅迫観念にさえ聞こえてしまう。
このタイトルを信じて自分の言い訳にしようと思った者はまったくもって予想をくつがえされるが、本を手にとった瞬間、脅迫観念の呪縛は解かれたのだ。同時に“本嫌い”という思い込みからも解放された。
さあ!後はただ偶然の1ページを開いてほしい。
本を読むって文字を追うことじゃない。
きっと人は、自分が思い返して説明できるよりも、ずっと多くのことを記憶している。
読むという行為によって、全身に血がめぐり熱くなるのを感じることがある。
あるときは懐かしさを感じ、あるときは初めて知る驚きに知的好奇心がうずく。
そしてまた別の本を手にとる。
自分とこの一冊から唯一無二のマッピングが新たに紡ぎだされる。
読書という旅への期待、予兆に満ちた本 ★★★★★
本にも色々ある。この本には、多くの本が登場する。

この本を読むと、これらの本に出会う。
これからあなたが読むかもしれない本、今読んでいるかもしれない本、かつて読んでいてすっかり忘れてしまっていた本、惹きつけられて何度も再読している/するだろう本、本棚で眠っている本、書名を何となく覚えていて書店でちょっと手に取ってみるかもしれない本、そして読むことのないだろう多くの本たち。

この本には、この世に無数にある本たちのほんの一部(しかしたくさん)について書かれている。

また同様に、この本には、あなたが今いる場所、いつか行くかもしれない場所、惹きつけられて何度も再訪している/するだろう場所、全く知らない場所、そして思っているだけで行くことがない数々の場所たちについて書いてある。

この本では、本も場所もまるで島のようだ。著者はそれらを結び、船上から島へ自分の靴を投げつけるようにして、言葉を投げていく。読者の私たちも船上からその島々を見、著者が投げた靴の軌跡を見守る。その喜び。この本を読んでいると、いつか自分もこれらの本や場所という島々へ出かけて行きたいという期待と、出かけていくのではという予兆を強く感じる。これは、著者の言葉が巧みなためか。著者と興味が似ているためか。それとも、本や場所自体が強く力を発しているからなのか。恐らく、その全てだ。

この本は、様々な本や場所への期待と予兆に満たされた、とても幸せな時間を与えてくれる。そしてそうしているうち、ついには、言葉を食べることが生態の一部となっている人間についても見えてくる、気がする。
ジャケ買い ★★★★☆
なんかタイトルと表紙が気に入ったので買ってみた。本文はまだパ
ラパラとしか読んでいないけど、ページの左上に文中からの引用文
があって、そこだけ読めば内容がわかるようになっている。それで
ハウツーものかと思ったら、思いきり文学の本か? 知らない作家
の話が多そう。表紙の写真はイースター島らしいが行ってみたくな
るところだ。著者は明治の先生らしい。やはり「最近の学生は本を
読まない」と嘆いているのか。デザイン的にはかなりいい。
最高に力強い本。 ★★★★★
旅、文学、人類学、写真、宗教、美術、映画、いろいろなものが本というキーワードでつながって、本から本へと旅して行く著者は、1ページ毎に新鮮な世界を開いていく。本は一冊で完結したものではなく、ある本は別の本につながっており、あるページはまた別のページへと、川の流れのような運動が続き、その流れは私たちを新しい景色、新しい可能性へと誘ってくれる。そんな動的なテクストの概念から読書を捉えるとき、その行為は歩行にも似ている。
「われわれは、思想をかけて、歩かなくてはならない。」
そう言われたら、自分も今すぐ歩き出したくなる。「読めない」本を読みたくなる。この本にはそんな力のある文章が詰まっている。装丁もきれいで持ち運びにもちょうどいいサイズ。いつまでも大切にしたい本だ。
「世界の歩き方」 ★★★★★
本が読みたくてたまらなくさせる書評集/読書論だ。田村隆一、畠山直哉、多和田葉子、『シティ・オブ・ゴッド』、上橋菜穂子、ル・クレジオといくつか名前を拾っただけでもわかるように、扱われる素材は幅広い。読んでいて世界の広がりが感じられるのは、本書に収められた書評の書き方にも鍵があるのだろう。一冊の本が持つ魅力の「渦」へ引き込んでいくタイプではない。その本の舞台、その本が生まれるまでに蓄積されてきた様々な知、その本と同様の関心から書かれたほかの本、その本に関連する筆者の体験などへ、たくさんの道が開かれているのだ。「読むことと書くことと生きることはひとつ」と筆者は言う。この本で筆者は、自分が文章や映像(そして、本当の旅も)を通じて世界といかに関わり、そして自らの思考やことばを豊かにしてきたのかを示してくれる。世界への旅は、私たちにもすぐに始められる。