FBI捜査官レーシーは姉を殺害した連続殺人犯を逮捕するために、自分の夢を捨ててFBIに入ります。彼女の活躍で比較的早い段階で事件は解決されますが、しかしそれ以降も彼女の周りでは不審な出来事が続きます。姉を殺した真犯人は別にいるのか、それとも別の人物が違う目的で襲ってきているのか。そんな謎がどんどん深まり、テンポ良く進行していきます。
殺人事件だけでなく彼女自身の家庭環境や殺害された姉、その元夫との関わりなど、人物描写の深さが作品にも深みを与え、それが更に別の謎を呼んでいきます。
ロマンスも多すぎず、ミステリーファンにも十分楽しめる作品。

FBIものというのはなんだか殺人事件ばっかりで、ラブロマンスなんかちょっとじゃないの！っていうのは・・・ちょっとあります。それだけ事件も深く、そちらがすきな方にはお勧めかもしれません。

そのなかでヒーロー役（といえるのかな？ヒロインも強いです）のサビッチはとってもキュート。いきなりトランクス見せちゃいます。カントリー歌ってくれます。でも頼りになるという男性です。ラブロマンスではいろんなヒーローがいますが、サビッチは結構ユニークなんじゃないでしょうか。
これから彼とシャーロックの活躍ぶりが楽しみです。

けっこう早くに犯人はわかるので、推理の楽しみはありませんが、なんでなんで・・・という思いをもったまま終盤に向かっていくあたりが、傑作です。ハードボイルドあり、ロマンスありの楽しめる本です。
早く、続きが読みたい・・・と思える本です。