これ以上言ってしまうとネタばらしになるので言えないのが非常につらい!しかし、予想もできないすごい展開の連続に驚かされっぱなしで、一息ついたかと思うとさらにとんでもない困難が波のように襲ってきて先を読まずにはいられない。第1巻を読んだだけではわからなかったスケールの大きさにも驚かされる。これまでフィクションでロマンスありの歴史大河といえば「アンジェリク(S&Aゴロン作・タイムトラベルはありません)が一番だと思っていたが、それすら超えているかもしれない。
第2巻まで読んだ人なら何も言われなくても読むに決まってると思いますが、内容的にショックを受けることはあるかもしれないけど、おもしろさ(そして2巻の別れのシーンに続き、せつなさ)は落ちてません。手に汗にぎり、ハンカチ用意で読んでください。
お話は、前作「Doragonfly in Amber(翻訳版は「ジェイミーの墓標」)」の続きです。現代に生きるクレアは、ジェイミーがカローデンで戦死していないことを知ります。クレアは、愛娘ブリアナを一人残してジェイミーのもとへ帰ろうか、迷います。
戦いの後のジェイミーのその後もガバルドンさんは書いています。クレアを失って、戦死するつもりだった彼の生き様は物凄く読んでいて・・・切ないです。1.2巻でもそうでしたが、ジェイミー、他人を気遣いすぎて傷つきながら生きている様子がひしひしと伝わってきます。
そして・・、2人は再び出会います。20年間の2人の隙間は埋められるのか?(そのことでクレアはまた本気で帰ろうとする!)そして、その間にも次々と事件が起こります。一つ片付いたと思ったらまた一つ。でも、構成がハッキリしていて、混乱しません。それに、1.2巻も読んでいる人には、よりおもしろさが深まります。一人の新しい登場人物はその場限りだけでなく、また話に繋がっている。これが読んでも飽きない証拠でしょうか?
私は、翻訳版を読んでいましたが、続きが待てないので原書に手を出しました。なんだか原書の方が、(もちろんですが)一冊になっていて、話の繋がりが見えて分かりやすいです。長くて内容があるので、3つに区切られるとそれがわかりにくくなっているなと感じました。
最後に。読んでいて、この本はとっても辛くなるし、切なくなる。それにワクワクしたり、手に汗握ったり、ニヤリとにやけたり、ジェイミーに惚れ直したり。でも、最終章は本当に救われます。希望が見える。これをただのロマンス小説にしておくのはもったいないです!ジャンルが違うのが好きな人も、是非読んでください。
時には泣かされます。個人的にはシリーズ中一番好きな巻。
必読です!
それにしても20年経っても相変わらず豪傑でJamieを心配させ
まくるClaire、最高可愛いです(笑)