第一巻ではなじみのないスコットランド、第二巻では華々しいパリ、第三巻ではカリブ海が舞台だったが、第四巻では開拓時代でインディアンも大勢いる頃のアメリカが舞台となっている。これまでの波乱万丈ぶりと比較するとやや落ち着いた展開かとも思われたが、やはりそれだけでは終わらない。思い切った行動に出る人もいるし、ジェイミーの父性愛爆発ぶりを見て、ハイランダーの激しさは並ではないと思いしらされた。
予想もつかないドラマティックな展開の連続という意味では二巻や三巻のようではないが、登場人物の心理が丁寧に書いてあり、今回の物語にも、やはり惹きこまれてしまった。