どんでん返しは盛りだくさんだし、WILLと彼の親友のSQUARESとの 会話はちょっと洒落てるしで先は知りたいんだけど、終わっちゃうのがもったいない本でした。 善人と悪人の区別はどこでつけるのか?またつけらるものなのか?を 考えさせられてしまった・・・ この兄弟の優しいお父さんも意味のあるポジションにいましたよ。 Gone for Good って題名もピッタリ! お勧めの1冊です。
11年間行方不明の兄の秘密★★★★★
主人公Willの兄は、Willの元恋人を殺した容疑をかけられたまま逃走していた。しかし、兄のことを信じるWillは、兄は被害者で、既に殺されていると自分を信じこませてきた。ところが、11年後、Willは兄がまだ生きている証拠を目にする。そしてその直後、彼の恋人が突然失踪し、間もなく彼女の死の知らせが届く。兄は無実なのか、恋人の失踪は兄と関係があるのか、Willは多くの疑問を抱きながら、事件の真相を追究していく。死んだはずの近親者が生きていたというのは、前作Tell No Oneと同じパターンであり、2匹目のドジョウを狙った駄作ではないかという危惧も初めは抱いたが、実際には前作とは全く異なる話であり、テンポの速いストーリー展開、相次ぐどんでん返しなど、前作に勝るとも劣らない傑作であることがわかった。初めは無関係と思われた種々の人間関係がだんだん一つに繋がっていき、最後の最後で、すべてがすっきり収まる、その過程を十分楽しむことが出来る。また、周辺の登場人物の心理描写、家族間の複雑な感情の描写も良い。前作とともにお勧めの作品である。英語は比較的容易で、読みやすい。