女性はもとより男性こそ読むべき?!
★★★★☆
やさしい気持ちにさせてくれるかも?とニコラス・スパークスを読んでみたけど、予想通り、読み終えた後は満ち足りた気分にさせてくれました。しかし、女性にとっては、フワフワした満ち足りたおとぎ話であっても、男性にとっては、結構厳しい現実を突きつけられるロマンスかもしれません。
大ヒット作のThe Notebookには、書かれていませんでしたが、情熱的な恋愛で結ばれたノアとアリーには娘が2人おり、物語は、このうちの姉のジェインと30年前に結婚した夫ウィルソンとの夫婦関係が結婚記念日を迎えて危うくなっていくところから始まります。前作と全く関係ない訳ではなく、ジェインの父であるノアは、歳はとってボケ気味ではありますが、病院で療養しながら重要な場面でちょくちょく登場して大きく関わってくるので、前作を読んだ人も親しみをもって楽しめるでしょう。
前作との共通点であり、本作のテーマは、やはり男性の女性に対する愛情表現なので、「そこまで女性にやさしくするかあ?」という読者もいると思います。何しろ、夫のウィルソンは、法律事務所で働きながら、毎朝、妻より早く起きて、妻と交代で食事の準備をして出勤するんです頭が下がります。しかし、男性にとっては、別に女性至上主義と捉えず、自分ならどこまでできるか、とか考えてもよいかも知れません。
英語は、もちろん平易で、変にこだわった描写や表現はないので、洋書初心者にもオススメ。また、最後のどんでん返しも結構スキッとさせてくれますよ。ポイントは表紙にもある池の白鳥です。
ひたすらうらやましい・・・
★★★★☆
The Notebookのノアの娘夫婦の世代のお話です。結婚生活も29年、夫婦にとって大事な結婚記念日の事がすっぽり頭から抜け出て忘れてしまった主人公、当然傷つく妻、愛し合いされて一緒になったはずなのにいつも間にか妻をなおざりにしてしまう。でもそれからあとの主人公の行動がすごい、と思います。そして一年間かけて練った用意周到な計画はノアの亡き妻への愛、家族の結びつき、娘の結婚準備の狂想曲と絡めてほろっとさせます。主人公は舅のノアを大切にし、料理を作り、ロマンチックな演出をし、日本人の男性には考えられないことばかりで、こんなに愛されるなんて、とひたすらうらやましくなります。
まあまあだと思いました
★★★★☆
The Notebookの続編ですが、別の人物の話です。The Notebookを読んでいれば内容がより深く味わえるので、この本を読もうと思っている人は、The Notebookを先に読むことをお勧めします。話の内容ですが、長い間、妻をないがしろにしていた夫が反省して、妻にお詫びをするという話です。The Bend in the RoadやThe Notebookを読んだ後だったせいもあるかもしれませんが、やや冗長でわくわく感に欠けました。ラストの手前でホロリとさせられる場面もありましたが... スパークスの作品らしく心温まる話であることは間違いありません。ただあまり期待しすぎるとがっかりするかもしれません。
疲れたときのSparks
★★★★☆
Sparks得意のラブロマンス。ただし主人公は長年結婚しているが,関係が最近冷えてきた夫婦である。サスペンスの要素はある作品だが,本格ミステリーではないので,展開はほぼ予想通りである。しかし,読んでいるうちに,人間関係における「相手に対する思いやり」の重要性を再認識する。
この陳腐とも思える内容に271ページにわたってつきあううちに,Sparksの世界に引き込まれる。彼のinnocent worldに引き込まれるのだ。特に深みのあるとも思えない彼の本は,やや疲れたときに,人生を簡単に過ごしたいときに,役立つと思う。
英語は非常に読みやすく,英語の勉強にもお勧めである。クリスマスの前,誕生日の前,人間関係に疲れたときに,読むことをお勧めする。
読みやすい、面白い、でもそこまで心には残らない
★★★☆☆
ニコラス・スパークス氏の「The Notebook」の続編です。前作とは違う夫婦が主人公ですが、「The Notebook」を読まずに「The Wedding」を読むことは絶対にお勧めしません。前作を読んでからでないとこの作品の全てを理解し、楽しむことはできないでしょう。ただ、この作品も良かったですが個人的には前作の方が好きです。
「The Wedding」の英語も文章も読みやすいですし、所々クスッと笑える箇所もあります。そして何と言っても、最後のどんでん返し!これには最初びっくり、しかしそれで「だから娘はああいう態度に出ていたのか~」と納得、最後に「やるなぁ」という微笑みが出てきます。サプライズを受ける作中の人(あえて名前はふせておきます)と共に読者もまさかこんな展開になるとは!と驚くことでしょう。
前作の主人公、ノアもちょくちょく登場するので、前作が好きだった人にもオススメです。決して理想とは言えないかもしれないけど「いいなァ」と思わせてくれる夫婦像を見せてくれます。特に主人公たちと同じ中年の人が読んだらいいかもしれませんね。
星を少し減らしたのは、私には著者の文章がどうも読者のウケを狙ったような感じに思えた(あくまで個人的な意見です)からと、面白かったけれども「好きな本は?」と聞かれたらこの本が頭に浮かんでくるような、それほど印象的な、心に残る本ではなかったからです。