ピアニッシモで好みが分かれるかも
★★★★★
取り分け今年上半期はショパンを多く聴いた。
新譜も多くセレクトするのに随分苦労した。
その中で一等、印象に残ったショパンはこのアルバム。
一目でわかるドイツ・グラモフォンのマークと
デビュー間もないニューフェースとの事で手にした1枚。
何回か聴いた後に思ったことは
グラモフォンのピアノエンジニアはやはり一流ということ。
ピアノコンデショニングは最高の状態なのが分かる。
彼女のショパンワルツ解釈、俺は魅力に思う。
競争の激しいショパンを弾きこなすことは、抜きん出た
スキルだけでは難しい。
フォルテッシモはもとより、遥かにピアニッシモの表現が腕の見せ所となる。
中には自己主張し過ぎるピアニストも多い。
彼女の場合、フォルテッシモでは鋭角で正確な打鍵、
そして緩徐部とピアニッシモなのだが、ここで好みが分かれるだろう。
美しいイマジネーションを持ちながら逆説的に陰鬱を以って表現している。
この盤全体的にゆっくり目にアプローチし、3拍子の角をジェントルした
美しい作品。
ショパンワルツの新譜が欲しいが、どれにしようか迷っている方にはお奨め。
今後の新作に注目しよう。
ワルツ
★★☆☆☆
ショパンらしさをより追求されることと、確信しています。
アシュケナージのショパンよりは、好きです。
すばらしいノクターン
★★★★★
すでに先行のレビューのかたがノクターンがすばらしいといってます。輸入盤にするかどうか迷ったのですが、短い試聴でも心惹かれるものがあって、こちらを買いました。
正解でした。このノクターンはほんとうにすばらしい。ぜひこのピアニストでノクターン集を出してもらいたい。こんなに繊細で、影のゆらめきをもって心に深くとどいた演奏は初めてです。この曲だけでも一聴の価値あり。
ちょっと早すぎたかも ・
★★★☆☆
リストのアルバムが良い出来でしたので買いました。
しかし結果は、ショパンを弾くのは、まだ早すぎたかなという感じです。
まず録音が前作でも指摘されていた、過剰なエコーのために音の芯が聞こえません。
演奏は曲の表現が抑制的で、陰影や感情表現があっさりとしていて、エチュードを聴いているような印象です。
ルービンシュタインや、ポリーニの演奏を聴いた者としては、物足りない演奏で残念でした。
ワルツの深さを知りました
★★★★☆
たんにクラシックに疎いだけなんですが、ワルツといえば、ゆったりとした社交パーティーで踊るような曲なのかと思っていたら全然違いました。1曲目からして、これがワルツなのって思わされました。音数は多いし、シンコペーションも多いみたいだし、テンポは速いし。演奏もテクニックはもちろん、メリハリがはっきりしていて、ワルツの奥深さを初めて知りました。ショパンも歌やマンガの影響で、ロマンチックなイメージがありますが、そんなに単純ではないことを知りました。まだ、20歳ですから、これからもさまざまな演奏を聞かせてくれることを期待しています。