何を血迷ったのか？細身のジーンズを履いたアルディーが冷蔵庫に入っている。彼女自身も今改めてこのジャケットを見ると、若気の至り？と感じるかもしれない。これは、彼女の一連のアルバムでも少し毛色が変わっている。初めて彼女を聞くのであれば、ベスト盤を買うよりも私はこちらを薦めたい。70年代のディスコブームの余波を受け、それをフランス流に解釈している。彼女の声は全般的に変化に乏しいというか、抑揚がない。スローテンポの曲になると眠くなる。ただ、このアルバムは違う。特に１曲目 Jazzy Retro Satanasを聞いた方は、彼女のぶっ飛び具合に驚くだろう？これから始まる楽しい時間を告げる楽しいオープニングである。以降、小休止というか、おなじみのアルディー節が続くのだが、５曲目 Bosse Bossez Bossa、６曲目 Gin Tonic、７曲目 Juke Box間違いなく、ここがこのアルバムの要である。７曲目「スティービー・ワンダーのように踊れたら〜」で、このアルバムは最高潮に達する。購入して本当によかった。今となっては遅いけれども、このような素晴らしいアルバムを作成しながらライブをしなかったのは本当に惜しい。実は外に出たかったのでは？なんとなく彼女の意外な一面を見た気がする。このような発見があるから、フレンチポップはやめられない。