ポイントをついたスグレモノ
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外国語を学習するにあたり「文法とは何ぞ?」と自問してみる。英語だったら語順とか、5文型とか、時制とか、不定詞とか、前置詞や接続詞の使い方とか、そういうことが先ず頭に浮かぶ。しかし、英語をやってからその他の西洋語に進む場合、実は、多くの文法事項がその外国語と英語で重複している。だから、本当は、第二外国語の場合、あまり分厚い文法書は要らない、ということだってあり得る…
英語なら文法の主役は5文型かもしれないが、スペイン語なら動詞の変化、ロシア語なら名詞の格変化なんてこともある。つまり、そういう急所をうまく押さえてくれさえすれば、覚えることは意外と少なかったりする。そのことを如実に物語っているのが本書である。
一般的に言って、文法を専門にやるのでない限り、文法書は薄ければ薄いほどよい!ということになる。本書は大変要領のいいスグレモノである。