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La Revancha del Tango-ジャパン・スペシャル・エディション

価格: ¥2,800
カテゴリ: CD
ブランド: Rambling Records
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   フレンチ・ダンス・ミュージックという言葉に新たな意味を吹きこむゴタン・プロジェクトのデビュー・アルバム『La Revancha Del Tango』。映画音楽作曲家のフィリップ・コーエン・ソラルとクリストフ・ミュレル、アルゼンチン人ギタリストのエデュアルド・マカロフの共同プロジェクトであるゴタン・プロジェクトの本分は、ヴォコーダーを駆使したシックなディスコ・ハウスよりも、アコーディオンを使ったタンゴにある。このパリジャン3人組のデビュー作は、大型クラブのダンス・フロアを賑わせることはなさそうだが、ユニークで魅惑的でフランス情緒満点だ。出来のいいごった煮的ダンス・ミュージックのようでもあり、胸躍るサウンドトラックのようでもある。強烈なブレイクビーツ、不気味なヴァイオリン、重要な役を占めるアコーディオンをうまくミックスさせることで一風変わった味が出ており、ソラルとミュレルのシネマティックな世界に少なからぬ新味をもたらすことになった。しっとりとした雰囲気をただよわせたトラックの数々は、パリのカルティエ・ラタンの夜がよく似合う官能的なサウンドトラックだ。

   あこがれに満ちたメロディーを持つ「Queremos Paz」やジャジーな「Last Tango in Paris」はロマンティックそのもの。唯一クラブで実際にかけられそうな「Triptico」は、イキなラテン・リズムが上流階級の活気を思い起こさせる。しかし、もっとも心に残るのは、安っぽい路地裏の匂いがする「Epoca」と誇らしげな「Chunga's Revenge」だ。どちらも眠りに誘うようでありながら毒気たっぷりである。ダブ風のベースとキャバレー風の調子はずれなヴォーカルもゴタン・プロジェクトの魅力だが、何といっても聴く者の心を離さないのは情熱とドラマ性だ。タンゴほどこの2つを備えた音楽はない。(Dan Gennoe, Amazon.co.uk)

緑色の妖精と共に。 ★★★★★
初めて彼らを知ったのはこのアルバムにも収められている代表作『Triptico』であった。
ダンスミュージックとしてテクノ、ハウス、トランス、DUBを中心に考えていた私には衝撃であった。今までダンスミュージックとして捉えていなかったタンゴの旋律がこれほどまでに美しくエレクトロニカと交わるとは思いもよらなかった。
カルティエ・ラタンの路地裏に忍び込んだような官能的で物憂げなメロディーがロートレックの作品のような怠惰な魅力を醸し出し、聴く者の心に情熱の火を点す刹那的に生きることの快感と哀しみを感じさせる。

私は、一人静かに耳を傾け、己が心の情熱を呼び覚したい…出来うればアブサンと共に。