エレクトロニカ×ロック×「摩訶不思議な魅力」
★★★★☆
2008年度洋楽で大絶賛されていた、Gang Gang Dance。
奇抜なジャケ写で持って行かれるインパクト。
音楽ジャンルはオルタナティブ・ロックになるんだろうけど、
特徴はエレクトロニカ×ロック×「摩訶不思議な魅力」。
その摩訶不思議な魅力を何と表現すれば良いのかは難しいですが、
無国籍とか民族的とかトライバルと表現されているようです。
キャッチーな代表曲「First Communion」はまさしく彼らとのファーストコンタクトにうってつけ。
サイケデリックな女性ボーカル、祭囃子のような変拍子ギター、
そして何よりも、体を揺り動かされるグルーヴ感。
これは本当にどうしようもない中毒性を持っているロック。
「シャーマニック」と比喩されているのも納得の妖艶な魅力。
頼むからもっと評価されてくれ
★★★★★
ここのところ賑やかなブルックリン周辺のシーンで、個人的にかなりピンときたバンド。土臭いパーカッション、軽妙なギター、浮遊感のあるシンセ、ダンス・ビート……完全に最新鋭のNYの音。素晴らしい。ジャケはアングラ臭プンプンだけれど、その実ポップと前衛性のバランス感覚がお見事。中毒性強し。日本でも、アニコレぐらい人気が出てしかるべきだと思う。
ダンサブルサウンドに食傷気味の方へおすすめ
★★★★★
邦楽に限らず、ここ数年ダンサブルサウンド(あえてひどい言い方をすればクラブっぽいサウンド)が流行っているように思え、私自身飽きを感じていましたがこのアルバムはそんなつまらない偏見をぬぐい去ってくれました。
m.i.a.のkalaと比較しても遜色ない、優れてポップであり、なおかつダンサブルな音楽です。優れたクラブミュージックがそうであるように、このアルバムの曲はどれもが体を動かしたくなる曲であると同時に、黙って耳を澄ましても感動を覚えさせてくれます。ニューヨークっぽいアングラ感と、ディスコパンクっぽさは初期のRAPTURE好きに通じるものがあるでしょう。
ところで、LPでは日本仕様のボートラは入っていません。ボートラはHouse Jamのリミックスですが、悔しいことにこのリミックスも素晴らしい出来映えだと思います。アルバムの流れとしてはボートラは邪魔ですから(日本版ではラストDustの後に数秒の空白が設けられています)、もしiTunesを利用なさっているのならアナログ盤(に限らずとりあえず輸入版)を、iTunesでボートラ2曲をご購入されてはいかがでしょうか?
LP自体は見開きでなく、一枚ポケットであり、インナースリーブには若干のスナップ写真と歌詞の走り書きが印刷されています。おまけとしてはそれほど重要度は高くない気がしますが、この禍々しい写真が(ちなみにこのジャケ写はもっとシンプルな仮装写真に、手書きで装飾を施したプリントのようです。それが分かる程度に引き延ばされた感じで、それほど高画質ではありません)大きいサイズで鑑賞できるのはそれだけで嬉しいです。括弧書きしたように、そこまで画質は良くないですが。。
内容と、LPの無難さを踏まえて☆5つとさせて頂きました。おすすめです。
波紋疾走
★★★★★
ノー・ウェイヴ?アヴァンギャルド?サイケデリック?ダブ?エスニック?エレクトロ?
大丈夫。全部入ってるから。
今回は思ったより変態&アヴァンギャルド度は低く、とっつきやすい。
(前のアルバムの方が静かに狂ってる空恐ろしさを感じたかも。)
しかし、なんだかんだ過去の遺産をいちいち引き合いに出してしまう
自分のようなめんどくさい聴き手のツボですら、きっちり押してくるバンドもなかなかいない。
直接的に原始的に、理解でなく直感で、震えるぞハート。燃え尽きるほどヒート。刻むぞ血液のビート。
よりディープなこっちのEPもおすすめ。Rawwar
小さいフロアでも熱くていいけど、是非とも野外なんかで爆音で聴いてみたい。