楽しくもあり、勉強にもなりました
★★★★☆
問題解決型ブリーフセラピーを行う上での「ミラクル・クエスチョン」と、
著者命名の(?)、未来に焦点を当てた「タイムマシン・クエスチョン」
について、カウンセリング事例を描写しながら会話形式で説明されています。
著書の終わり30ページ程に解決思考ブリーフセラピーについての学術的な
説明がありますが、ある程度ブリーフセラピーの知識が無いと読み込めない
・実際には使いこなせないテクニックを紹介している内容です。
逆に言えば、知識があればこれらの質問をどういうシチュエーションで
使っていくのかが、臨床カウンセリングのケースごとに伺い知ることの
できる教本かと思います。
私自身はと言えばクライアントの過去や問題の起源に重きを置いた従来の
カウンセリングスタイルには反対派なので(だって苦しんで来ているクラ
イアントを、1年も2年も、あるいは数年も苦しみの中にいさせるなんて
お気の毒!)、ブリーフセラピー(短期療法)支持派。
上記の質問はとてもよく使用しており、読後は改めて使い方について
確認をすることができました。
なお本書は著者の明るくユーモラスなキャラクターが反映されており、
失敗した後の取り戻し方なども笑いを混ぜ込みながらストーリー展開
しているので、読み物としてもスラスラ楽しく読めるものでした。